軽自動車・コンパクトカーの雄スズキ。そんなスズキに華を添えるがごとく活躍しているのが、コンパクトハイトワゴンのソリオだ。だが、そんなソリオも実は意外な系譜を持ったクルマだった。人気車のひとつであるソリオの数奇な人生ならぬクルマ生を振り返ってみよう。
文:小鮒 康一/画像:スズキ
【画像ギャラリー】一代で何回変えてんだ!! ソリオクイズあなたはどれだけ正解できる!? (15枚)画像ギャラリー名前変わりすぎ!? 優秀コンパクトハイトワゴンの意外な過去
スズキのコンパクトハイトワゴンとして安定した人気を誇っているソリオ。現行型は2020年12月に登場し、2025年1月にはフロントマスクのフェイスリフトを実施したマイナーチェンジモデルが登場している。
そんなソリオは軽自動車やコンパクトカーを得意とするスズキらしく、コンパクトなボディの中に使い勝手を高める要素を盛り込んでいる点が人気の秘訣。
ボディサイズも実は5ナンバー枠よりも少しだけ小さくすることで、軽自動車からのステップアップユーザーも運転しやすくするという配慮まで行われている。
そんな真面目さを詰め込んで堅実な人気を獲得したソリオであるが、現在に至るまでには実は紆余曲折を経ているのである。
もとを辿ればワゴンRだった?
ソリオという車名のクルマが誕生したのは2005年8月のことだったが、実はこれは新規車種ではなくマイナーチェンジのタイミングで改名されたもの。マイナーチェンジ前の車名は「ワゴンRソリオ」となっており、実はワゴンRの派生車種という扱いだったのである。
ちなみにワゴンRソリオという名前となったのも実はマイナーチェンジのタイミングで、1999年5月にこの型のモデルがデビューしたときは「ワゴンR+(プラス)」という名前だった。
このワゴンR+は、初代ワゴンRをベースにボディ幅を拡幅し、1Lエンジンを搭載した「ワゴンRワイド」の実質的な2代目モデルとなっており、ソリオの原点はワゴンRだったということになるのである。
そのため、初代に相当するワゴンRワイドや2代目(ワゴンR+からワゴンRソリオそしてソリオへと名称が変わっていく)の時代はエクステリアも明らかにワゴンRのデザインを踏襲した派生車らしいものだった。
家は分けたけれどもどちらも名門に
ただ2011年1月に登場した2代目ソリオ(ワゴンRワイド時代から数えて3世代目)以後は、プラットフォームもワゴンRとは異なる新開発のものとなった。たとえば、後部ドアをスライドドアとするなど、完全にワゴンRとは袂を分かつ単独車種となっている。
その後は、3代目、そして現行型となる4代目とスライドドアを有するコンパクトトールワゴンとしての地位を確立し、2012年6月に登場した派生車種である「ソリオバンディット」と共に、スイフトを上回るスズキの登録車最量販車種に登りつめたのだ。


















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