ハイブリッド車は酷暑に弱い!? エンジンオイルの劣化はガソリン車よりも早い!! 長持ちさせる予防策とは?

ハイブリッド車のバッテリーが上がったら

現行プリウスの補器用バッテリー(右上)の充電方法。赤色のブースターケーブルを自車の救援用A端子につなぎ、もう一方の端を救援車のバッテリーの+端子Bにつなぐ。その後黒色のブースターケーブルを救援車のバッテリーの-端子Cにつなぎ、もう一方の端を金属部Dにつなぐ
現行プリウスの補器用バッテリー(右上)の充電方法。赤色のブースターケーブルを自車の救援用A端子につなぎ、もう一方の端を救援車のバッテリーの+端子Bにつなぐ。その後黒色のブースターケーブルを救援車のバッテリーの-端子Cにつなぎ、もう一方の端を金属部Dにつなぐ

 ハイブリッド車も、補機バッテリーが上がった場合、ガソリン車と同様に、ブースターケーブルやジャンプスターターで対応できます。ここで注意しなければいけないのは、ハイブリッド車はガソリン車からバッテリー上がりを救援(充電)されることはできても、バッテリー上がりのクルマを救援することができないことです。

 他のガソリン車のバッテリー上がりを救援すると、充電によってガソリン車のスターターが駆動することで過電流が流れ、ハイブリッド車側の保護回路が作動したり、電源系統が故障する可能性があります。もちろん、ハイブリッド車同士の救援も厳禁です。

 もう一点注意しなければいけないのは、補機バッテリーはガソリン車と同じ鉛電池ではありますが、専用バッテリーが使われており、通常のガソリン車のバッテリーとの互換性がありません。

 鉛バッテリーは、充電中に化学反応によって少量ながら水素が発生します。そのため、水素が充満しないように補機バッテリーには水素ガスを車外に放出するための特別なホースが装着されています。ハイブリッド車は、ガソリン車のバッテリーを使うと危険なので、メーカーの純正バッテリーを使うようにしてください。

発売から10年以上が経つ30系プリウス
発売から10年以上が経つ30系プリウス

 ちなみに30系プリウス(2009年~2015年)の駆動用バッテリー交換の目安は、一般的に走行距離15万km前後か、使用年数10年以上。交換工賃含め約18万~20万円です。補器バッテリーの寿命は4~5年。

 現行プリウスの場合は、新車購入後5年間または走行距離10万kmまでに駆動用バッテリーが寿命を迎えた場合は無償で交換してくれます。有料の場合は、現行プリウスの駆動用バッテリーの価格は約15万円(リビルト品は10万円程度)、工賃込みでは20万円程度かかります。余談だが日産 リーフの場合、メーカー保証を過ぎたバッテリー交換の費用は、新品バッテリーで24kWh=65万円、30kWh=80万円、40kWh=82万円ほどかかります。

 故障の予兆は、メーターパネルに「充電不足」のメッセージが表示されたり、「READY」インジケーターが点灯しなくなったり、ハイブリッドシステムが起動しにくくなるなどが挙げられます。

 また、電装品(ヘッドライト、パワーウィンドウなど)の動作が遅くなる、バッテリー液の減りが早くなるなどの兆候も現れることがあります。

 いずれにしても新車から5年以上経ったハイブリッド車を長持ちさせたいなら、ディーラーや整備工場でしっかりメンテナンスを行いましょう。

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