かつての名作CM、「いつかはクラウン」。クルマ好きなら「いつかは○○」の一台や二台はあるだろうが、金額的ハードルの高さと共に、「目利き」の要素も必要になるのが、「いつかは旧車」の世界だ。旧車を楽しめる未来は来るのか!?
※本稿は2025年6月のものです
文:伊達軍曹/写真:いすゞ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年7月10日号
旧車専門店の質は玉石混交……高額車=よいとは限らない
「高い値付けの旧車=状態がいい」「安い値付けの旧車=状態がよくない」と考える人は多いはず。だがそれは必ずしも正解ではない。
もちろん高い=モノがいいという傾向はあるが、それはあくまで“傾向”。実際には「とりあえず高額だが、中身がいいわけではない」というケースも多々ある。
これは旧車だけでなく中古車全般に当てはまる話ではあるのだが、昨今は絶版人気車の相場が高騰しているため、特に旧車において「中身がよいわけでもないのに、とりあえず値段だけは高い」というケースもしばしば見られる。
「1万時間の法則」を適用!! とにかく多くの店を見てみる
「中身がよいわけではないのに、とりあえず値段だけは高い旧車」と、「高い分だけ、中身(メカニカルな部分)もよい旧車」を見分けるのは、ハッキリ言って難しい、なぜならば、どちらも外観と内装はピカピカでキレイだからだ。
エンジンなどを分解してみれば違いはわかるが、売り物の旧車を店頭で分解してしまうわけにもいかないため、実質的には「見ただけではわからない」という結果になるわけだ。
この問題を解決するためには「1万時間の法則」を利用するしかない。
1万時間の法則とはご存知のとおり、何事も1万時間ほど学習と実習をすれば、その分野のプロレベルに達するという考え方だ。
この考え方を旧車の販売店選びに適用し、とにかく1万時間を目標に――実際は1000時間くらいでもOKかと思うが――ひたすら数多くの旧車専門店を訪問し、店主と会い、物件を見て、販売店のブログなども読み込む。そうすればいつの間にか、店と物件を見る目が養われているだろう。

















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