コンパクトカーの隆盛と共に日々存在感を高めているスズキ。文字通り小さいクルマを日々鍛え上げているわけですが、その代表例が室内にたくさん設けられた収納スペース。愛車の3代目ソリオバンディット(MAS36S)をベースに、スズキならではのこだわりポイントを考察します。
文・写真:奥野大志(Team Gori)
ソリオの収納スペースをカウントしてみました
まずは自分のソリオで収納スペースの数を実際にカウントしてみました。その数は前席15カ所、後席5カ所、トランク下1カ所の合計21カ所。4つのドリンクホルダーはひとつずつ、ドアアームレストの小さなポケットもひとつずつカウントしました。
数字だけではピンとこない人も多いと思いますが、とにかくたくさんの収納スペースがあることはわかってもらえると思います。特に運転席まわりは収納だらけ。使えるスペースはすべて収納にまわしていて、スズキの並々ならぬこだわりを感じます。
スズキ車ならではの収納スペースはここ!
そんなソリオですが、「ライバルのトヨタ ルーミーだって似たようなものじゃん」という声もあるでしょう。そこで、スズキ車でしか見ることのできない収納スペースを紹介します。際たるものが助手席下のアンダーボックス。助手席のクッション部を前方に跳ね上げると、取っ手付きのトレイが現れます。
持ち上げるとシートから外れるので、車外に持ち出して使うことができます。以前、どこかの記事で洗車時のバケツとして使うことができるとありましたが、もったいなくてそんな使い方はできません。筆者はDVD置き場として使っていて、信号待ちでシートを上げ、カーナビ内のDVDを入れ替えることも可能です。
また、運転席と一体となった小さなサイドポケットもスズキ車以外で見かけることのない装備です。用品ではコンソールに貼るタイプのポケットを見かけることがあるので、ニーズはあると思いますが、なぜかどこのメーカーも作っていません。携帯入れとして使っていますが、使い勝手は最高です。
ちなみにアンダーボックスとサイドポケットは現行ソリオにも引き継がれ、前者はスズキの軽モデルにも採用されています。スズキの思いが詰まった収納スペースがこの2カ所と考えて間違いなく、非常に興味深い点です。
■これからもスズキの“収納道”は進化するだろう
スズキという自動車メーカーを語る時、“コスパ王”という言葉が用いられることが多いと思いますが、筆者も同感です。ユーザーの使い方を徹底的に研究し、役に立つ機能を過不足なく用意するから、老若男女が指名買いするのでしょう。
今回の撮影でまじまじとソリオバンディットの細部をチェックした際、収納スペースをさらに増やすならルーフ収納しかないと思いましたが、スズキならあっと驚く方法でやってくるかもしれません。それがユーザーの満足度を高め、ニューモデルの販売増につながるわけですから、収納スペースの数は好調な販売台数と比例していると言っても過言ではないのです。








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