日産 新型エルグランドの注目度高すぎ!! だけど初代エルグランドの功績が本当にスゴかった!

日産 新型エルグランドの注目度高すぎ!! だけど初代エルグランドの功績が本当にスゴかった!

 第3世代のe-POWERを搭載し、2026年度に発売が予定され、注目度も非常に高い新型エルグランド。日産復活のキーとなると見られているが、現在はアルファード/ヴェルファイアに大きく水をあけられている。しかし、そのアルヴェルでさえもエルグランドの存在抜きには誕生しえなかったと言えるほどこのクルマが歴史に残した足跡は偉大だったのだ。

文:小鮒 康一/画像:日産

【画像ギャラリー】エルグランドに2列シートがあった!? ロイヤルラインはさすがに広いな! バラエティ豊かだった初代エルグランド!(13枚)画像ギャラリー

「高級ミニバン」というジャンルを切り開いた初代エルグランド

初代エルグランド。フロントグリルのエンブレムはキャラバンエルグランドが赤、ホーミーエルグランドが青だった
初代エルグランド。フロントグリルのエンブレムはキャラバンエルグランドが赤、ホーミーエルグランドが青だった

 1997年5月に初代モデルが登場したエルグランド。当時の正式名称が販売チャンネルによって「キャラバンエルグランド/ホーミーエルグランド」となっていたことからも分かるように、日産のワンボックス車であるキャラバン/ホーミーのファミリーとしてリリースされていた。

 ただキャブオーバータイプのキャラバン/ホーミーとはメカニズム的にほぼ共通点はなく、それまで存在しなかった新ジャンルのモデルとして、従来の顧客にイメージしやすいように知られた名前を与えたというのが真相だろう。

 一応、キャラバン/ホーミーにもV6エンジンを搭載した上級乗用ワゴンモデルは存在していたものの、本質は商用ワンボックスベースとなっていた。

 しかし、エルグランドは商用モデルを持たない純然たる高級ミニバンとして唯一無二のキャラクターを持っていたことがユーザーから支持を集めた最大の要因だった。

 デザインも商用バンベースとは一線を画すスリークなものとなっており、大型のメッキグリルや木目調パネルや本革シートを設定したインテリアなども日本のユーザーが考える高級車のイメージに合致していたことも人気の理由だったと言えるだろう。

あのトヨタも大慌てで追随!?

1998年登場のハイウェイスター
1998年登場のハイウェイスター

 さらにデビューからわずか半年後にはエアロパーツなどでドレスアップを施した「ハイウェイスター」を設定したほか、3列目シートを廃し4人乗りとした上で、前席とのパーテーションなどを装着したVIP仕様の「ロイヤルライン」がオーテックジャパン(当時)からリリースされるなど、ユーザーニーズを的確に捉えていたのも素晴らしかった。

 このように圧倒的な人気を誇った初代エルグランドの完成度は非常に高く、トヨタも慌てて既存のグランビアなどを改良しエルグランドに対抗したが、足元にも及ばずまさにエルグランドの一人勝ちとなったのである。

 その結果、トヨタはエルグランドを徹底的に研究し、日本ユーザーの好きな要素を盛り込んだアルファードを2代目エルグランドの発売日翌日にぶつけ、エルグランドの牙城を崩すことになるのだが、このことは、あのトヨタをそこまで本気にさせるほどの魅力が初代エルグランドには詰まっていたという何よりの証拠と言えるのではないだろうか。

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