2008年に軽自動車の自社開発・生産を終了するとアナウンスしたスバル。2012年2月末以降はダイハツからのOEMモデルを販売している。そのため、サンバーやプレオ(プラス)、ステラなどのスバルオリジナル時代に存在していた車名の一部は継続して使用されているのだが、ここにきてスバル軽の名車「レックス」が復活しているのだ。
文:小鮒 康一/画像:スバル
【画像ギャラリー】元祖レックスはSUVでなければOEMモデルでもない!! それでも使命は継承している!!(14枚)画像ギャラリーR-2の後継車種として登場したレックス
スバル初の4輪車としても知られるスバル360の後継車種として登場したR-2。その後を受けて1972年に初代モデルが登場したレックスは、スバル360から受け継がれたリアエンジン・リアドライブというレイアウトを踏襲しつつも全車水冷エンジンを搭載していた。
1981年に2代目へと進化すると、フロントエンジン・フロントドライブに変貌を遂げ、1983年には切替式のパートタイム4WDモデルを追加したほか、一部グレードに軽自動車初となるフロントベンチレーテッドディスクブレーキを標準装備したことでも話題を集めた。
3代目モデルは1986年に登場し、当初は先代と同じ直列2気筒544ccのSOHCエンジンが搭載されていたが、1989年6月のマイナーチェンジで突如気筒数が倍となる直列4気筒547ccに換装。ここからスバルの軽自動車=4気筒エンジンという歴史が始まったのだ。
その後は軽自動車規格の見直しで660ccエンジンにするなどの変更を行ったが、1992年春に後継車種であるヴィヴィオが登場したことで生産を終了。その名が途絶えることとなったのである。
SUVとして復活したが……
そして長らくレックスの名前は使用されることはなかったのだが、突如2022年11月に復活することとなる。ただ復活したレックスは軽自動車ではなく、現在人気のクロスオーバーSUVとしての復活だった。
この復活したレックスはダイハツ ロッキーのOEMモデルとなっており、車名以外は過去のレックスとの繋がりはなく、ダイハツ製ということもあって当然ながらスバルのアイデンティティ水平対向エンジンなども搭載されていない。
さらにロッキーにラインナップされている1Lターボや1.2Lハイブリッド、そして4WDモデルもデビュー時は存在せず、1.2LのNAエンジンに前輪駆動のみのラインナップとなっていた。
これは同じタイミングで発表された6代目インプレッサが上級移行したことで、普通車のエントリーモデルがなくなってしまったことによる措置とも言われており、実際現在のスバルの普通車ラインナップの中で、唯一100万円台スタートとなるのがレックスだったのだ。
そういう意味ではスバル自体のエントリーモデルだった軽自動車のレックスと同じ使命を担うモデルが現行レックスということが言えるのかもしれない。
















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