スマホでは、音声操作や音声入力が当たり前のように使えるようになった。認識力も一昔前から考えると大幅に向上し、日常域で使いやすいレベルになっている。では車載ナビに付帯されている音声認識機能は、進化しているのだろうか。実際に使ってみると、「かなり頭良いんじゃないか?」と思えるほど、機能が向上していたぞ。これを日常的に使わない手はない。
文:佐々木 亘/画像:トヨタ、ポンティアック、Adobe Stock(トビラ写真=metamorworks@Adobe Stock)
【画像ギャラリー】音声認識の進化が凄まじい! T-Connect活用で運転の楽しみも増える!?(3枚)画像ギャラリーエージェントに出来ることは多数
今回は、トヨタのT-Connectサービスに付帯されているエージェントの機能を紹介していく。エージェント(音声対話サービス)は、話しかけるだけでエージェントが音声で応えて目的地や情報の検索をしてくれるサービス。
ドライブ中に、目的地のセットや機能操作ができるのは超快適。その起動ワードはHey Siriならぬ「ヘイ! トヨタ」だ。
エージェントに出来ることは、ナビ検索やナビ操作、天気やニュースの情報を調べること、電話の操作、オーディオの操作、エアコンや窓の操作、設定の呼び出しなど多数。
こうしたエージェントの機能だが、約10年以上前から存在はしていた。しかし、当時の音声認識システムは、体感で今の精度の100分の1以下の出来だ。指示を出しても正確に聞き取れず、ムダに時間がかかるだけの要らない装備であった。
しかし、近年の新車に搭載されたエージェントの質は本当に素晴らしい。綺麗な標準語を話さなくても聞き取ってくれるし、早口で話しても精度よく入力される。走行中はナビの操作が制限され、不便な思いをする人も多いと思う。そんな人ほど、エージェントをよく理解して使って欲しい。
エージェント利用の基本と応用
まずは目的地検索から。「ヘイ、トヨタ!東京タワーに行きたい」といった個別の場所を指定することはもちろん、近くのコンビニの検索、ファミレスに行きたいなどというだけで、その候補を提示してくれる。
さらに、目的地周辺の駐車場検索(ヘイ、トヨタ! 目的地周辺の駐車場を探して!)や、地図の種類を変更すること(ヘイ、トヨタ! 地図を3Dにして!)もできるのだ。単に「お腹がすいた」とお願いすると、周辺の飲食店をエージェントが選んでくれる。
またSiriに聞くように、エージェントへ明日の天気を聞くと、しっかりと答えてくれるほか、ニュース・株価・日経平均などのビジネスマンに必要な情報も、クルマの中で検索可能。
電話も「ヘイ、トヨタ! 山田さんに電話して」というと、連絡先の山田さんを探して電話もかける。電話帳に載っていない番号なら「ヘイ、トヨタ! 090-1234-5678に電話して」と伝えると、指定の番号へ電話をかけることもできるのだ。
ここからは応用編。走行中にオーディオスイッチやウィンドウスイッチなどを操作するのが難しい場面があるだろう。そんな時もエージェントへの一言で、問題は解決する。
例えば、オーディオソースを変える場合「ヘイ、トヨタ! テレビ(Bluetooth・USB・DVDなど)に切り換えて!」と伝えれば、希望のソースに切り替わる。この曲が効きたいというときに、オーディオから探すは大変だが、そんな時も聞きたい曲を「ヘイ、トヨタ! マイケルジャクソンのスリラーをかけて」などとお願いすると一発で希望の曲へたどりつくぞ。
さらに、エアコンのオンオフ・温度変更・風量変更の他、エアコンのモード(AC/ON・シンクモード・デアイサーのON/OFFなども音声操作できる。風向きが気になるなら、吹き出し口を上半身にして!/下半身にして!などと伝えると、風向き操作も可能だ。
ワイパーをサービスポジションにする場合や、ウィンドウを全席少しだけ開ける・カメラビューを切り換える・といった操作もエージェントで出来てしまうぞ。
目的地検索については、エージェントでの検索が難しい場合、T-Connect契約がある人は、有人のオペレーターサービスを使うこともできるのだ。機械で無理なら人で対応という、トヨタのしっかりしたバックアップ体制にも頭が下がる。





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