カーライフを豊かにしてくれるディーラーオプションの存在。エアロパーツやアルミホイール、内装のイルミネーションなどその種類は多様だ。ただ、多様が過ぎて「何に使うの?」「どうしたいの?」といった商品もいくつかある。現行車から過去のクルマまで、不思議なディーラーオプションを紹介していこう。
文:佐々木 亘/画像:ベストカーWeb編集部、AdobeStock(トップ写真=Maria Vitkovska@Adobestock)
【画像ギャラリー】今や豊富になったディーラーオプションだけど……昔のオプションもよくわからないものあったなぁ(3枚)画像ギャラリーもはやカー用品店レベルの品ぞろえ
最近のディーラーオプションカタログの充実度には驚かされる。従来通り、エアロパーツに各種ガーニッシュ、フロアマット・バイザー・ナンバーフレームと言った3種の神器はもちろん、車種によってはインテリアイルミネーションやフットライト、ラゲージLEDなど照明類も充実だ。
さらには車種専用設計のサンシェードに、クッションやピロー、カーテンから収納に至るまで隙が無い。もはやカー用品店に行かなくても、クルマに必要なアイテムは全部新車注文時に揃ってしまうレベル。
結構意外なアイテムが揃っているから、ディーラーオプションカタログは隅から隅まで細かく見ていった方が良い。そして同じような商品なら、カー用品店ではなくディーラーオプションカタログから購入するほうがいいだろう。
なぜなら、ディーラーオプションは保証が手厚いから。トヨタだと純正用品とGRパーツは3年・6万キロのどちらか早い方まで、その他でも1年・2万キロまでの保証となる。壊れたり不具合が起きたりしたら、すべてディーラーが解決してくれるのも便利なのだ。
防災バッグの中身がクルマ避難に特化していて凄すぎる
最近、ディーラーオプションカタログを見ていると目立つのは「防災グッズ」だ。東日本大震災以降、取り扱いが急に増えた。
例えばアルファードのディーラーオプションカタログを見ていくと、「TZ緊急セット 車中泊避難用」という商品がある。
セット内容は、災害時に役立つ防災士監修のアイテムセット。レジャーシートや防水リュックに始まり、ホイッスル、携帯トイレに生理用ナプキン、エアーマットやウェットティッシュにトイレットペーパー、枕にレインコートにアイマスクなどなど盛りだくさん。
さらにクルマの中での避難用で、ウィンドウ防虫ネットも用意されており、車中泊中のエコノミークラス症候群を予防する着圧ソックスまで入っているから驚きだ。個人でここまでそろえようにも、そんなところまで頭が回らないことも多いだろう。
特にHEVのミニバンユーザーは、災害時に避難所よりもクルマの中の方が電気も使えて便利というケースも多い。クルマの中で家族全員が避難するということも想定される。
車内避難のクオリティを上げるために、クルマ1台に付き1セット、ディーラーオプションカタログで展開されている防災バッグがあってもよいだろう。
昔の人はMR2で何をする?
40年ほど時間を遡ると、オプション事情は大きく変わる。バリバリのスポーツカーであるAW11型のMR2には、意外過ぎるオプションが用意されていた。
それはパーソナル無線やスキーラックと言ったもの。当時スキーが流行していたから、ミッドシップスポーツのMR2でもスキーへ出かけるのはなんとなく理解できるが、パーソナル無線は何に使うのだろうか。
同じ並びにコンライトやフェンダーマスコット、ボディストライプにフォグランプなどが載っているのだが、無線とスキーラックだけがかなり毛色の違う用品だ。
およそ40年前、MR2を買った人に、これらをフル装備した人はいたのだろうか。用途の分からないオプションが、昔のクルマには結構多かった。
最近ではアウトドアメーカーのロゴスとタッグを組んだディーラーオプションも追加され、これからもディーラーオプションの品ぞろえは良くなるばかりだと思う。
マットなどを付けたら終わりではないぞ。使いたくなる商品が盛りだくさんのディーラーオプションカタログを、ぜひ読み返してみてほしい。






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