国内トップフォーミュラカーがSFを走る日を夢見て
日本の自動車レース関連企業約70社が参画し2008年に発足したJMIAでは、昨年トップフォーミュラカーの開発計画を打ち出しこれに着手。今年中にもプロトタイプ1号車をシェイクダウンする計画だという。
自動車メーカーが直接関わっているわけではなく、国内モータースポーツ発展に熱意を持つ関係企業が、個々の技術と資金を持ち寄ってのプロジェクトだけに、その歩みは決して早くはない。プロトタイプ車両が完成しても、現時点でSFの次世代マシンとしての立候補は定かでないという。
とはいえ、この『手弁当』的トップフォーミュラマシン製作の取り組みは、意欲のある若手技術者にとって絶好の学びの機会であると同時に、ともすれば親方日の丸的考えに陥りがちな日本人のありようにも一石を投じる意義深い挑戦であることは疑いない。
有り体に言えば、イタリア人にできたことが日本人にできないわけはないし、将来、日本でもイギリスのようにモータースポーツ産業が国内経済で一定の役割を果たすようになること、プロトタイプカーの完成とシェイクダウンがそのムーブメントの先駆けになることを筆者は期待しているのである。

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