クルマの電子化が進み、故障に対してユーザーができることはかなり少なくなっている。新車ではスペアタイヤ装着車が減り、パンク修理キットが当たり前のようについてくるため、タイヤのトラブルひとつでもレッカーを呼ぶ時代となった。
しかしながらクルマに積んでおくことで、軽微なトラブルになら対応できることも少なくはない。車載工具だけを積み込んでいるだけでは、いざというとき困ったことになるかも。車載七つ道具を揃えておこう。
文:佐々木 亘/画像:AdobeStock(トップ写真=Sondem@Adobestock)
【画像ギャラリー】備えあれば患いなし!! 万が一の時にあると便利なものをおさらい!!(3枚)画像ギャラリー基本的な車載工具とスペアタイヤ(パンク修理キット)の位置は知っておこう
まずは愛車にどんなものが積まれているのかを確認するところから始めよう。車載工具も最近では内容に変化が出てきているが、基本的に次の5種類が揃っているはず。
・けん引フック
・パンタグラフジャッキ
・ツールバック(最近は無いクルマも多い)
・ホイールナットレンチ
・ジャッキハンドル
これと応急用タイヤかパンク修理キットがクルマには載っていると考えていいだろう。こうしたものが、どこにどのように入っているのかも、一度確認しておきたいところだ。この基本セットにプラスアルファで何を積み込めばいいのだろうか。気になる七つ道具の紹介に移っていく。
大概のトラブルはこれでOK! 緊急対処で生きる七つ道具
まずはトラブルの中でも多い、タイヤに関するアイテムを2つ紹介しておきたい。1つ目は十字レンチ(クロスレンチ)だ。
タイヤ交換の際、車載のホイールナットレンチは片手での作業となるが十字レンチなら、両手で作業ができる。硬く締まったナットが外しやすく、ナットを締める際にも両手でしっかりと締め込めるのでおススメ。力が無く、タイヤのナットを外すのが難しいというユーザーは、ぜひクルマに積んでおいてほしい。
2つ目はシガー電源用のエアーコンプレッサーだ。タイヤに空気を入れることに使うのだが、最近のものは多様化していて、プールやボールに空気を入れるアタッチメントが付いているものも多く、一家に1台はあってもいいだろう。
これらはいずれも2000円前後で手に入る。トラブル時に苦労するなら、先行投資としてクルマに準備しておいても損はないだろう。
次にバッテリー関係の対策。バッテリーあがりの際に使えるブースターケーブルは、1組クルマに備えておきたいところ。救援してあげるにも、される立場でも使うブースターケーブルを車載している人が、思いのほか少ないのが最近のドライバーさん。バッテリーあがりは万が一よりも多い確率で発生するので、これも持っておいて損はないと思う。
4つ目は作業用のグローブだ。軍手でもいいが滑って作業にてこずることもあるから、できるだけ厚すぎず滑りにくい専用の手袋を入れておきたい。
クルマは身近な避難場所! だからこそアレが必要
自然災害大国日本で、避難場所として重宝するのがクルマの中だ。そこで、クルマの中には、緊急時に使えるモノを載せておくことを忘れずに。
まず防災バッグは必須級の装備と言えるだろう。今はディーラーオプションカタログにも、防災バッグが載っている時代。例えば、トヨタの場合「TZ緊急セット」として、20点の防災グッズがセットになって販売されている。
次に二酸化炭素消火具もおススメだ。脱出用のハンマーとシートベルトカッターがセットになっているものがあり、消火器以上の役割を果たしてくれる。
そして最後の7つ目。車に積んでおきたいのが毛布である。防寒用からスリップ脱出まで、幅広く使える毛布は、クルマに1つは置いておきたいもの。意外と日常から役に立つシーンは多いものだ。
これが令和版、クルマに積んでおきたい7つ道具(クロスレンチ・コンプレッサー・ブースターケーブル・作業用グローブ・防災バッグ・二酸化炭素消火器・毛布)だ。備えがあることで、クルマを使った生活はより豊かになるだろう。






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