アイドリングを積極的に使いたいシチュエーションも
こうしてみるとデメリットばかりが目立ってしまうアイドリングだが、もちろん必要とされるシチュエーションもありうる。それが、走り出す前の暖機運転だ。
ピストンやシリンダーなど、エンジン各部を構成するパーツの精度が高くなり、燃料噴射に電子制御式のインジェクションを採用する現代のクルマではもはや必要とされていない暖機運転ではあるが、特定のシチュエーションにおいては行ったほうがよいとされている。
そのまずひとつめが、長期間動かさずにいたクルマを久しぶりに走らせる場合。
こうしたクルマは、エンジン内部の金属パーツ同士が触れ合う摺動部を潤滑するためのエンジンオイルが長い時間動かさなかったことでオイルパンまで下がってしまってるため、エンジンをかけていきなり走り出してしまうと、エンジン内部にダメージを与えてしまう可能性がある。
また、マイナス10度以下になるような極寒地など、極端に気温が低いシチュエーションでも暖機運転はしたほうがいい。
低温下で想定より粘性が落ちているエンジンオイルをアイドリングでの暖機運転で暖めることで本来の潤滑性能を取り戻させ、エンジンの負担を減らすことできるからだ。
とはいえその時間は30秒から長くても1分程度でOK。その後ゆっくりと走りながらエンジンを暖める暖機走行に切り替えよう。
見直され始めているアイドリングストップ機能
燃費の向上や排ガス・騒音といった環境への影響を抑えるため、2010年代頃から増えてきたのが、アイドリングストップ機能を備えたクルマだ。
アイドリングストップは、文字どおり停車と同時に自動的にエンジンを停止し、再スタートに合わせて再度エンジンを始動するという機能。当初は一部車種のみでのあったものが、「お財布に優しい」「エコ」などを売り文句に、コンパクトカーや軽自動車にも爆発的に普及していった。
いっぽうで、アイドリングストップ中はエアコンの利きが悪くなる、エンジンの停止と再始動を繰り返すためバッテリーへの負荷がかかり寿命が短くなることがある、思ったよりも燃費向上の効果が見られないうえ、短距離ではかえって燃費が悪化することもありうるなどのデメリットを指摘する声も。
こうした背景に加え、燃費性能の向上がさらに進んだことにより、近年、一部メーカーではアイドリングストップ機能の搭載を見送る動きも出てきている。
また、発進時のわずかなタイムラグにどうしても慣れないという人もいるのも事実だ。
こうした場合はアイドリングストップ機能をキャンセルしてしまうのもあり。
ただし、キャンセルボタンを使ったアイドリングストップ機能の機能の停止は一時的なもの。クルマの再始動とともにオンになってしまうタイプがほとんどだ。
常にオフの状態にしたい場合には、継続的に機能をオフにすることができる市販のアイドリングストップキャンセラーの導入が必要となる。
普段気にすることもないエンジンのアイドリングだが、意外に愛車のコンディションに影響するもの。シチュエーションや運転の仕方に合わせたその使い方を、普段から意識しておきたい。
【画像ギャラリー】アイドリングを正しく行ってますか?(6枚)画像ギャラリー







コメント
コメントの使い方アイドリングストップは、各所に負荷の大きいアイドリングを少なくできる、というメリットが見過ごされてます。
記事の様に、潤滑やスラッジも補器類にもバッテリにも悪影響があるアイドリング。減らすだけで価値あります。
バッテリやプラグを多少安く済ませるために、エンジンの不調を招いたりOH時期早めたりで大きな金額が必要となる可能性を招いてる。
付いてる機能なら、そこまで毛嫌いする必要ないと思います。