速いだけがクルマじゃない!! 魅力爆発!! 「ゆる速カー」のススメ

実用車とあなどるなかれ!

●ダイハツ ハイゼットトラック

遅い…でも最高に楽しい! 「ゆる速カー」のススメ
ダイハツ ハイゼットトラック。現行型の登場は2014年だが、2021年のビッグマイナーチェンジで大きく変化した。外観はフルモデルチェンジに近い

 実用車のイメージが強い“軽トラ”だが、実は純粋に軽トラの運転を楽しんでいるドライバーも少なくない。

 まずはカテゴリー名どおりの軽量な車体に加えて、荷物を載せるために車体剛性が高いこともハンドリング性能に好影響を与えている。

 そしてマニュアルトランスミッションが設定されたモデルが多いのもドライブ好きには見逃せないポイント。

 そんな軽トラの現行モデルで注目したいのがダイハツのハイゼットトラックだ。

 現行型10代目ハイゼットトラックは2014年に登場しているが、2021年にはビッグマイナーチェンジが実施され、現在の顔つきになっている。

 駆動方式は後2輪駆動と4輪駆動の2タイプ。エンジンがキャビン直下に搭載されるフロントエンジンレイアウトのため、後輪駆動モデルを選べばFRということになって、スポーティなイメージもアップする。

 もちろん、軽トラは商用や第一次産業目的に使用されるのがメインになるが、運転が楽しめるという“オマケ”もあるのがうれしい。

個性爆発の小さなランナー

●三菱自動車 デリカミニ

遅い…でも最高に楽しい! 「ゆる速カー」のススメ
モデルチェンジが実施されたばかりの三菱自動車 デリカミニ。近年の三菱自動車では定番のダイナミックグリルを採用するものの、どこか愛きょうのある顔つきに

 2025年秋にモデルチェンジが行われた三菱自動車の軽トールワゴンがデリカミニ。

 いかつさとファニーなイメージが混在する独特な顔つきにまず目を奪われるが、実は走りにも注目すべき点が多い。

 SUVとミニバンの要素を持つ三菱自動車デリカシリーズの名を冠するだけあって、デリカミニも足回りの仕上がりには定評がある。

 一般道の走行はもちろん、悪路でも高い走破性を発揮するのがデリカミニの持ち味であり、それは最新型でさらに磨きがかけられた。

 ダイヤル操作でドライブモードを切り替えられる機能を装備し、状況に応じて最適なモードで走ることもできる。

 駆動は2輪駆動(FF)と4輪駆動が用意され、4輪駆動モデルには大径タイヤも装着するなど、走りに関する妥協はなし。

 オンロードからオフロードまで、多彩な機能のサポートでドライブを存分に楽しめる。

電動モーターのトルクを味わう

●日産 リーフ

遅い…でも最高に楽しい! 「ゆる速カー」のススメ
現行型日産 リーフ。先代までのハッチバックではなく、クロスオーバーSUVとして2025年に生まれ変わった。バッテリーの容量アップなどで航続距離を延長

 以前ほどにはもてはやされてはいないものの、“クリーン”なエネルギーのEV(電気自動車)にはメリットが多い。

 その主なメリットはガソリンが不要なことや、環境負荷が少ないなどだが、実は運転を楽しくする重要な要素を持っていて、それが電動モーターのトルクだ。

 ガソリンエンジンに代表される内燃機関は、回転数がある程度上昇した段階で最大トルクを発生させ、このトルクによって車体は加速する。

 これに対してEVの動力である電動モーターは、電気を流した瞬間から最大トルクを発生するという特性がある。

 つまり、電動モーターを動力にするEVは、アクセルを踏んだ瞬間に車体を力強く加速させるというわけで、この“蹴っ飛ばし力”がEVの密かな魅力になっている。

 そんなEVの代表選手が日産のリーフだ。

 2010年に世界初の5人乗り登録電気自動車として登場したリーフは、以後発展を続け、2025年には最新の3代目モデルが発売された。

 3代目リーフでは先代に比べて満充電からの航続距離が延びるなどの進化を遂げていて、モーターの制御もさらに洗練された。

 こうした進化によってさらに滑らかかつしっかりとした加速が可能になり、運転もより楽しくなっているのは間違いない。

 内燃機関を動力にするクルマにはない静粛性も、快適なドライブにひと役買っている。

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