いずれ必ず終焉が訪れるエンジン車だが、日本で言われる「電動車」にはハイブリッド車が含まれるため、エンジンはハイブリッド車の中で生き残る。「最後に恋するエンジン車」として考えた時の、最適なハイブリッドカーを選んでみた!!
※本稿は2025年10月のものです
文:清水草一/写真:ホンダ、スバル、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年11月26日号
最後に恋するエンジン車(HEV)……ホンダ プレリュード e:HEV
ハイブリッドカーだって、エンジンを積んでいる。ピュア度は落ちるが、それを補って余りある部分もある。
いま全世界のハイブリッドカーのなかで、最もエンジンの気持ちよさを味わえるのは、ホンダ e:HEVのプレリュードだ。
ほぼ同じシステムを積むシビックやアコードも素晴らしいが、サウンドやスポーティさで、プレリュードが少しだけ勝る。
e:HEVはモーター駆動だが、エンジンはホンダの2リッター自然吸気。これが絶品で、8段ステップ変速時のフィーリングは、ほとんどF1マシン! 猛烈に気持ちいい。それでいて燃費もいいんだから、人生最後の一台にも向いているぜ。だまされたと思って乗ってみろ!
最後に恋するエンジン車(HEV)……スバル フォレスター S:HEV
スバルのSハイブリッドも、エンジンの気持ちよさをしっかり味わうことができる。なにしろ水平対向の2.5リッターだ。そこにトヨタのハイブリッドシステムを組み込んだのだから、鬼に金棒だ。
ハイブリッドでも、エンジンそのものが気持ちよければ、エンジンマニアは満足。
トヨタのハイブリッドシステムは、デュアルブーストを除けば効率優先で、エンジンの気持ちよさは薄いが、フォレスターやクロストレックのSハイブリッドは、低燃費と水平対向独特のエンジンフィールを両立させた傑作だ。スバルの技術屋魂ここにあり、って感じだぜ! ポッ。
ハイブリッドの悦楽とは?
かつてカーマニアは、ハイブリッドを「つまらない」とおおいに嫌った。
しかし実際にハイブリッドカーに乗ってみると、そこにはエンジン車にはない新たなヨロコビがあった。それは、エンジンとモーターという、まったく異なる2種類の動力源の融合感だ。まるで男女のごとく複雑で味わい深いのである。
燃費アタックのテクも複雑で奥が深い。カーマニアは、一度はハイブリッドに乗るべきだ。



















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