自動車保険の値上がりを仕方ないと受け入れてしまうのはもったいない話。実は、年に一度の見直しをするだけで、ムダを減らしつつ、あなたに本当に必要な補償内容へ最適化することができます。保険料が高騰している今だからこそ、安心はそのままでムダだけ減らす方法を考えていきましょう。
文:佐々木 亘/画像:Adobestock(トップ写真=photostockatinat@Adobestock)
【画像ギャラリー】状況に応じて自動車保険の契約内容を見直そう!!(2枚)画像ギャラリー1年でここまで変わる! 今の暮らしにフィットする補償を選び直すチャンス
クルマの使い方は年々変わります。たとえば、通勤距離が短くなった、子どもが独立して運転者が減った、使用頻度が下がったなどの変化があれば、補償内容も合わせて調整しておかないと無駄な保険料を払い続けることになるのです。
例えば、アクアに乗っているAさん。ゴールド免許で通勤・通学使用。進学のため県外に暮らす未婚の子どもがいることから、「帰省したときに運転するかもしれない」と年齢条件なし・運転者限定なしのまま、ここ2年ほど更新を続けていました。
ここで、「ん?」と思った方は自動車保険マスターとも言えるかもしれません。
Aさんの契約内容に対して、今回の更新で提示された保険料は 年間15万6170円。昨年より大幅に高くなっており、さすがに不安を覚えて代理店へ相談しました。そこで意外な説明を受けます。
「別居の未婚の子どもは、年齢条件の対象外ですよ」
つまり、たとえ子どもが帰省して運転しても、Aさんが設定した年齢条件には影響しないということ。初めて聞く情報にAさんは驚きつつ、年齢条件を35歳以上に変更した結果、保険料は年間6万8820円と1年で8万7350円の節約となりました。
先ほどの条件設定の際に、年齢条件の設定なしに対して違和感があった方は、自分でしっかりと保険の見直しができる方です。気づかなかったという方は、是非信頼できるプロに、保険の見直しを依頼してみてください。
特約の取捨選択と代理店選びが保険料を左右する
もうひとつ見直したいものが特約や代理店選びです。たとえば、レンタカー費用特約は事故や修理でクルマが使えないときに代車を借りられる補償ですが、年間8000円前後の保険料アップになることもあります。
普段はほとんどクルマに乗らない人、複数台クルマを所有している人、またはかかりつけの整備工場で代車をすぐ借りられる人などは、あえて不担保にすることで節約につながるのです。
ただし、日常的にクルマを使う人や安心感を重視する人は、万が一のときの利便性を考え残しておくのが安心でしょう。
さらに見落とされがちなのが、代理店選びです。実は同じ保険会社でも代理店によって提案内容やフォロー体制は大きく異なります。
定期的に相談できる代理店なら、生活環境の変化に合わせて不要な補償を整理し、必要な部分を残す提案をしてくれるため、自然とムダが減ります。
代理店へ相談することが苦手な人は、ネット型保険も節約手段の一つです。代理店手数料がかからず、不要な特約を自分で外すことで保険料を最適化できます。ネット割引や証券ペーパーレス割引、複数年契約割引など、オンラインならではの割引が受けられる場合もありお得です。
また、加入できる人は限られますが「団体割引」は大きな節約ポイントです。大企業、学校関係、医療関係、商工会議所など、所属団体によっては10〜20%の割引が受けられることもあります。
自分が該当していないか、一度確認してみる価値は十分にあるでしょう。団体割引は、原則として社員・職員のみ加入できますが、契約者を社員・職員本人とすれば被保険者は家族にすることも可能です。
自動車保険は契約してから放置しがちですが、年に一度の点検で保険料を抑え、補償内容を最適化できます。代理店やディーラー、団体割引の活用、他社比較を組み合わせれば、毎年の保険料負担を大幅に軽減可能です。是非やってみてください。
年々保険料の上がる今、自動車保険を賢く見直して、無駄のない保険契約にしましょう。




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