時を越えて現代に残る数々の名車たち。テクノロジーで進化した現行車たちは、エモーショナルな意味での「名車」としては残りにくくなっているが、見方を変え、採用される技術が後世に伝え続けられる名車は今後登場するのだろうか!?
※本稿は2025年11月のものです
文:佐藤耕一/写真:ホンダ、日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年12月10日号
自動運転が来る日も近い!!
北米や中国ではすでに、出発地から手放しのままで目的地に到着できる「市街地ハンズオフ」に対応したクルマが販売されている。テスラFSDやファーウェイADS3.0などがその代表例だ。日本でも、日産が2027年に市街地ハンズオフ対応を発表した。
これを可能にするのがAIの進化だ。運転の判断をAI自身が行う、いわゆるE2E(エンドtoエンド)自動運転が登場している。これによって、ルールにない複雑な状況の理解や、人間のような柔軟な判断が可能になる。
2030年代になると自動運転はさらに洗練され、他車と学習データを共有し、信号や歩行者の動きとも連携するV2I(路車間通信)基盤が整備され、人間が操作に介入することはほぼゼロになる。
ドライバーの責任は形式的に残るが、その役割は操作から監督に変わるだろう。現在はセルラー通信網で車両に情報を提供する実験が行われている段階だが、この今の努力が10年後には高く評価されているはずだ。
もうひとつ、人格を持った車載AIも挙げておきたい。乗員の表情や声色、心拍数から感情を読み取り、それに応じた会話をする車載AIは、深い親近感を誘うはずだ。
ホンダのアシモOSやベンツのMB.OSなどがまもなく実用化される。これらも10年後には「価値があった」と評されているだろう。

















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