SUVブームに伴い、SUV用のタイヤ市場は拡大。オールテレーン、オールシーズン、スタッドレスといった選択があるが、どれが冬道に対応できるのかわかりにくいという声も多い。今回は、オールシーズンタイヤを見分けるポイントを解説する。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC、マツダ
誤解されやすい“M+S”マークの落とし穴
まず注意したいのが、オールテレーン(A/T)タイヤやSUV向けタイヤに多く打刻されている「M+S」という表記。これはアメリカの認証規格で“Mud and Snow” の略。「ぬかるんだ泥」や「浅い雪」でも走れることを示すが、M+S=冬用タイヤ(雪道に強い)ではない。
あくまで「浅い雪」での走行性があるという意味で、本格的な積雪路面や凍結路ではグリップが足らなくなる。見た目がゴツいA/Tタイヤでも、M+Sしか刻印がなければ冬道の性能は限定的であるため、雪に強そうだから大丈夫だろうという判断は危険だ。
冬道OKの証「スノーフレークマーク」
では、冬用タイヤ規制をクリアできるオールシーズンはどう見分ければいいのか。その答えが、スノーフレークマーク(シビアスノーマーク)の有無。これは欧州で定められた冬用タイヤ認証で、厳しい寒冷地試験に合格したタイヤだけに刻印される。日本で一般的なスタッドレスタイヤにもスノーフレークマークが刻印されている。
つまり、このマークがあるタイヤは、冬用タイヤ規制でも通行可能で、積雪路でも一定のトラクション性能を発揮する。各国の公式認証を受けた“冬対応タイヤ”という確かな性能を持つ。オールシーズンタイヤでも、スノーフレークマークがあるものだけが冬道対応と覚えておきたい。
スノーフレークマーク付きのオールシーズンタイヤは、近年タイヤメーカーの開発も本格化。当初は雪上性能が高くなかったが、近年では積雪路の走破性はスタッドレスタイヤに肉迫するレベルに進化しており、発進や登坂も充分こなす。ただし、氷上性能の比較ではスタッドレスタイヤに軍配が上がる。
オールシーズンタイヤのメリット
それでもオールシーズンタイヤにはタイヤ保管スペースが不要、交換作業の手間と費用を削減、急な雪で困らない安心感といった大きなメリットがある。降雪が少ない地域では、万能という点でオールシーズンは合理的な選択肢だろう。一方、凍結路の多い生活環境、積雪量が多い降雪地域のユーザーは、スタッドレスが安全であることに変わりはない。
冬道に強いオールシーズンタイヤを見分けるポイントはM+Sだけでは不十分。SUV人気でタイヤ選びの選択肢が増えた今こそ、用途に応じて正しく選ぶことが重要だ。これから本格化する冬シーズンの前に、あなたの走る環境に最適な1本を選んでほしい。
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コメント
コメントの使い方「『冬』道NG」って時点で「オールシーズン」じゃなくね?