米国で長年支持されているミッドサイズSUVである、トヨタ「4ランナー」。かつて日本市場でも「ハイラックスサーフ」として親しまれた系譜のモデルであり、現在は北米を中心に展開される海外専売車だ。
そんな4ランナーの2026年モデルが2025年11月5日に発表となった。パフォーマンスと仕様が大幅にアップデートされており、なかでも最大326馬力を誇る新開発ハイブリッドが大きな注目を集めている。4ランナーがどのように進化したのか、詳しくご紹介しよう。
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:TOYOTA
【画像ギャラリー】史上最強最大326馬力! 新ハイブリッドパワートレインが設定されたトヨタ「4ランナー」の2026年モデル(14枚)画像ギャラリーラグジュアリーでありながら高いオフロード性能ももつ「万能SUV」
トヨタ「4ランナー(4Runner)」は、同社のピックアップトラック「ハイラックス」をベースに、荷台部分を箱型ボディへと置き換えたSUVだ。初代モデルは1983年に米国で誕生、日本でも1980年代後半から2009年にかけて「ハイラックスサーフ」として販売されてきた。
3世代目以降はハイラックスとは別路線で独自進化を遂げ、堅牢なボディオンフレーム構造を武器に、悪路走破性・耐久性・荷室の広さなどを兼ね備えた本格SUVとして成長。オンロードの快適性とオフロードでの頼もしさを両立する「万能型SUV」として、北米市場で根強い人気を築いてきた。
現行モデルは2024年に登場した6世代目。タフな存在感を放つエクステリアに加え、14インチの大型タッチスクリーンディスプレイを備えた先進的インテリアが特徴だ。トヨタが米国で販売するピックアップトラック「タコマ」などと同じGA-Fプラットフォームを採用しており、これによって、荷重に強く、牽引力や荒れた道での安定性を兼ね備えた本格SUVらしい資質を存分に備えている。
ラグジュアリーさも漂わせながら、高いオフロード性能も併せ持つ。まさに「万能SUV」としての完成度を高めたのが最新4ランナーの特長だ。
最大326馬力! 史上最強となった新ハイブリッドパワートレイン
2026年モデルでは、従来の2.4リッター直列4気筒ガソリンターボ仕様に加えて、待望のハイブリッド仕様が追加された。新ユニット「i-FORCE MAXハイブリッド」は、2.4リッター直列4気筒ガソリンターボエンジンにハイブリッドシステムを組み合わせたものであり、システム総合出力は最大326馬力、最大トルクは465 lb-ft(約630Nm)と強烈。従来のガソリンターボ車は278馬力、317 lb-ft(約430Nm)なので、出力で約1.2倍、トルクでは約1.5倍もパワフルであり、歴代4ランナーのなかでも史上最強の出力だ。
燃費は従来型のガソリンターボ仕様がEPA基準のハイウェイ走行で26MPG(約11.0km/L)であるのに対し、ハイブリッド仕様は24MPG(約10.2km/L)とわずかに低下するが、それでも、これだけのパワーとトルクを手に入れたうえで、燃費悪化をこのレベルに抑えてきたのは見事だ。
オフロード走行やアウトドアレジャーで使用する大型荷物の牽引など、パワーがものをいうシーンでは間違いなくハイブリッドが最有力。一方、軽快な走りや舗装路での燃費効率を重視するユーザーには従来のガソリンターボという選択肢が残され、用途に応じて選べる幅が広がった点も大きい。
















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