電動パーキングブレーキの魅力!オートブレーキホールド機能の便利さと安全性を解説

ところで、HOLDスイッチはいつ使うの?

停車中にブレーキペダルから足を離しても、停車状態とアイドリングストップが続く。足が疲れにくく、気持ちにもゆとりがもて、さらに低燃費。アクセルを踏めば自動解除され、再発進できる(写真はN-WGN)
停車中にブレーキペダルから足を離しても、停車状態とアイドリングストップが続く。足が疲れにくく、気持ちにもゆとりがもて、さらに低燃費。アクセルを踏めば自動解除され、再発進できる(写真はN-WGN)

 EPBを搭載するクルマのほとんどに「HOLD」スイッチが搭載されている。これは、オートブレーキホールドのON/OFFを切り替えるスイッチだ。

 「そんなに便利ならば、オートブレーキホールドは常時ONでよいではないか?」と思うかもしれない。

 しかし、オートブレーキホールドがかかっていると、面倒になるシーンが稀にある。それは、「クリープ走行が必要なとき」である。

 例えば、交差点内で右折待ちをしているとき、クリープ走行をしてソロリソロリと前走車へついていきたい場合がある。

 その時、車両が停止するたびにブレーキホールドが入ってしまうと、再発進までにわずかだが、出遅れてしまうことがある。

 同様にアイドリングストップ機構も煩わしいシステムだが、あちらはブレーキから足を離したり、ステリングを少し動かすとエンジンが再始動するので、発進のための準備ができる。

 しかしオートブレーキホールドだと、アクセルペダルの操作をしない限り、ブレーキホールドの解除ができない。

 筆者も、大きな交差点での右折待ちの際には、極力クルマを止めないようにクリープ走行を維持して進むか、ブレーキホールドを一旦解除するかを、必ずしている。

 オートブレーキホールドは、渋滞中、よそ見をしている間にクルマが勝手に進んでいってしまわない、という便利な機能である一方、その特徴をよく理解して使用しなければ、「前に進みたいのに進めない」となり、アクセル操作が粗くなって、周囲のクルマに迷惑をかけてしまいかねない。

各メーカーのオートブレーキホールド機能搭載の車種は?

トヨタはカローラスポーツ、カローラセダン&ツーリング、C-HR、RAV4など10車種以上採用されている
トヨタはカローラスポーツ、カローラセダン&ツーリング、C-HR、RAV4など10車種以上採用されている
カローラスポーツのiMTにもオートブレーキホールド機能が付いていて非常に便利
カローラスポーツのiMTにもオートブレーキホールド機能が付いていて非常に便利

 2020年3月時点で、オートブレーキホールドを装着している車種一覧を画像ギャラリーにまとめたので見てほしい。

 ブレーキホールドがあるメーカーの代表的なモデルをあげると、カローラ、RAV4、フィット、N-WGN、デイズ、ルークス、CX-30、マツダ3、アウトランダー、デリカD:5、レヴォーグ、フォレスターなど約50車種。

 手引き式や足踏み式のパーキングブレーキと比べて、オートブレーキホールドとセットとなるEPBのコストは高く、ミドルクラス以上のクルマからの採用となっていたが、昨今、N-WGNやデイズといった軽自動車にも採用され始めている。

 グレードによってパーキングブレーキのシステムが使い分けられており、全車標準採用ではなかったりもするが、凄い時代になったものだ。

まとめ

 オートブレーキホールドはとても便利な装置だが、過信は禁物だ。筆者も、音やブレーキペダルの重さなど、ブレーキホールドがかかった合図を確認したうえで、そっと足を上げるようにしている。

 ブレーキホールドのシステムを信頼しているが、使い方を十分にわかったうえで、上手に使えるようになることが必要だ。

 使ってみないことには、そのありがたみは伝わらない。もしあなたのクルマに装備されていたら、ぜひともチャレンジしてみてもらいたい。

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