これからの日本のために必要な技術!! 自動運転モビリティサービスのいまと未来

AIを過信せず適所に使用する

オペレーションルームの様子。こういったバックヤードのコストも減らす必要がある
オペレーションルームの様子。こういったバックヤードのコストも減らす必要がある

 ――私は素人なので、「自動運転=AI大活躍」のように思ってしまうのですが……。

 土井:これからAIを使った「レベル2+」というのが乗用車で始まりますが、いずれはそれがレベル4の世界にも入ってくるのだと思います。

 ただ、もうじき国連のWP29の中で、レベル4の規定がもっと明確にされます。レベル4における自動運転車の運行設計領域では、オペレーションする領域をきちっと定めてやらなければいけないというルールがあるので、レベル2と4でハッキリ線引きされるはずなんです。(※WP29=自動車基準調和世界フォーラム)

 となると、ブラックボックスの人工知能をそのままでは持ってこれない。

 だから今、ウチがやっているのはルールベースというやつで、例えば横浜の「みなとみらい」で走らせるのであれば、「すべて歩車分離されています」とか、「交差点は必ず信号があります」とか、そういうことを規定できる。

 で、規定がされると、どういうことが起きるか全部書き出せるので、その全部に対応できるようにプログラムを組んでいるというのが、今回のクルマです。あまりAIに依存していない。

 ――ブラックボックスでどうなるかわからないAIに、レベル4走行を任せていいのか、ということですか。

 土井:そういうことです。

 ――2030年くらいまでに本格事業化を、との話がありましたが、今現在「壁」はあるのでしょうか。

 土井:たくさんあります。まず技術の壁はまだあって、レベル4で走れるようにはなりましたが、ほかの場所でやるとなると、システムをその環境にフィットさせる必要がある。

 今、うちでやっているレベル4だと高精度3次元地図が必要なので、マップを作って、その上を走らせて、エンジニアがロジックを追加していったりしています。

 これは時間もお金もかかって、やっていたら絶対事業にならない。その作業を軽くするための手段のひとつとして、AI化は考えています。

 あともうひとつはバックヤードのオペレーションコスト。自動運転システムのモニターや配車だけでなく、車内でお客さんが体調を崩すこともあるわけで、有人の業務は残ります。

 これをひとり一台モニターしてたら、まるで採算が合わない。そこで、そこにもAIを使ってモニターさせようというのを、これからやろうとしています。

 ――なるほど。では最後に行政側に望むことはありますか。

 土井:道路に望むのは白線をキチンと引いてほしいですね。カメラで見えるものは基本、対処できるので。都市部では植栽の手入れをしっかりしてほしい。景観上植栽は必要ですが、伸びてくると歩道を歩いてる人を認識できなくなる。

 ――い、意外と地味なお願いですね。(←失礼)

 土井:もちろん支援のほうもお願いしたいですよ(笑)。

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