OEM車とは、提携するメーカー同士が「お互いに持っていない車種を供給しあい、双方のラインナップを補完する」というもの。細部の違いやメーカー同士の関係など、なかなか興味深い。新旧OEMの組み合わせをいくつかご覧いただこう。
※本稿は2025年12月のものです
文:永田恵一/写真:日産、三菱、マツダ、トヨタ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2026年1月10日号
北米向け日産 ローグPHEVは三菱 アウトランダー!?
日産が北米向けローグPHEVと豪州向けナバラを両車OEMという形でリリースし、OEM車に注目が集まっている。
OEM車は、多くは提携を結ぶメーカー同士が「軽自動車や商用車をはじめとしたお互いに持っていない車種を供給しあい、双方のラインナップを補完する」という、ウィンウィンの関係を構築するものだ。
「OEMは細部違い」ということが多いが、探してみると想像以上に機能面や内外装が違う、メーカー同士の関係など、なかなか面白いものも少なくない。ここでは日産OEM車2台の登場を機に、記憶に残るOEM車を振り返っていく。
三菱 アウトランダーPHEV → 日産 ローグPHEV(北米)
もともと兄弟車の2台だが、日産が持っていないPHEVはアウトランダーのOEMで補完。少ない違いのわりにエクステリアの日産色は強い。
三菱 トライトン → 日産 ナバラ(豪州)
強い資本提携を結ぶ三菱と日産の二社だけに、予想されていたピックアップトラックの一本化も豪州向けから開始。
サスペンションは豪州向けとなるほか、エクステリアもローグPHEV同様少ない違いのわりに差別化が上手い。
マツダ プレマシー(3代目)→ 日産 ラフェスタハイウェイスター(2011年)
両社は商用車でのOEM関係が長く、ラフェスタハイウェイスターは初代ラフェスタのモデル末期に併売の形で登場。キャラクターラインの違いが目を引く。
トヨタ iQ → アストンマーティン シグネット(2011年)
ニュル24時間レースで豊田章男氏とアストンCEOが交流を深めたことで産まれたモデルで、シグネットはiQの完成車の内外装を一度バラして生産される手の込んだ一台だった。
マツダ MAZDA2 セダン → トヨタ ヤリスセダン(北米・2011年)
当時メキシコ生産車のブラジル向け関税が高額になり困ったマツダと、北米向けエントリーカーの投入を模索していたトヨタの思惑が一致して産まれたモデル。
トヨタ ヤリスハイブリッド → マツダ MAZDA2 ハイブリッド(欧州・2022年)
マツダはクリーンディーゼルを持っているが欧州CAFE規制(企業別平均燃費)のクリアが厳しく、欧州向けマツダ2はヤリスハイブリッドのOEMに移行した。メーカーのプライドを慮ると複雑な心境もある。
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