2026年1月21日から、日本列島に今シーズン最強の寒波が襲来すると予報されている。今の時代の車には、衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)が標準装備されているのが当たり前だ。自分の車は最新型だから、雪道でもシステムが守ってくれるはずと安心しているドライバーも多いだろう。しかし、現実は逆だ。雪の日こそ、最新のハイテク機能は牙をむくという落とし穴がある。雪道を走る前に絶対に知っておくべきシステムの限界と身を守る鉄則を整理したい。
文:ベストカーWeb編集部/画像:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock
クルマの目は雪に対して驚くほど無力だ
今の車は、フロントガラスのカメラやエンブレム付近のセンサーを目として使い、前方の状況を判断している。しかし、これらの精密機器は雪という物理的な障害に対して極めて脆い。以下にありがちな2例を示そう。
(1) 「ホワイトアウトで思考停止」。
これはつまり吹雪で視界が真っ白になれば、カメラは人間と同様に前方を認識できなくなる。そうなればシステムは測定不能と判断し、自動ブレーキ機能を一方的にオフにする。
(2) 「泥はねや着雪という目隠し」。
前走車が跳ね上げた泥混じりの雪がエンブレム周辺のセンサーに付着し、凍りつく。これだけで、たとえ目の前に障害物があっても、車はそれを認識できない目隠し状態に陥る。
つまりは最新の車だから安心なのではない。雪の日は、ハイテク機能は真っ先に戦力外通告を受けると考えるのが、2026年現在のドライバーの常識である。そして事故が起きれば車はあなたの運転をすべて暴露するEDR(イベント・データ・レコーダー)、いわゆるクルマにおけるブラックボックスの存在を忘れてはならない。
万が一、雪道で事故を起こして自動ブレーキが効かなかったせいだと主張したところで、この装置は当時の状況を克明に記録している。
システムが雪の影響で停止しており、警告灯が出ていたにもかかわらず、ドライバーが適切な減速を行っていなかった場合でも機械のせいにすることは不可能に近い。
「そんなこと言われなくてもわかっているよ」と思う人も多いだろうが、意外に自動車はいかなる状況でも勝手に危険を避けてくれると思う人は多いのだ。最新の車に乗っていても、最後はドライバーの責任という現実に変わりはない。
大雪の日に守るべき3つの鉄則
雪道を安全に乗り切るために、出発前と運転中に以下の行動を徹底してほしい。
1. 「センサー周りの雪かきを怠らない」。フロントガラス上部のカメラがある場所や、フロントグリルのメーカーエンブレム周辺に雪が積もっていたら、必ず取り除くこと。ここを掃除するだけで、安全機能が正常に働く可能性は格段に高まる。
2. 「メーターのオレンジや赤色のランプを見逃さない」。走行中、メーター内に見慣れないオレンジや赤色の警告灯がついたら、それは雪のせいで自動車の特定機能がダウンしたという宣告だ。その瞬間からはより一層、慎重な運転に切り替える必要がある。
3. 「自動で速度を保つ機能はほどほどに」。高速道路で便利なアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)だが、雪道での使用は控えた方が無難だ。路面状況が刻一刻と変わるなか、(特にひと昔の車なら)システムが急な加減速を行えば、思わぬ事故へとつながるからだ。
2026年になり、どれほど車のテクノロジーが進化しても、雪道という過酷な環境では人間の判断が最大の砦となる。
大雪の予報が出ている時は、急のつく操作を絶対にしない、車間距離を乾いた路面の3倍以上とる、そもそも車を出さないという選択肢を検討する。このアナログな判断こそが、どんな最新技術よりも、あなたと家族の命を確実に守るのである。
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