いよいよ間近に迫って来た「自転車交通違反への青切符導入」。ベストカーでも重点的に取り上げてきたが、ここでは自転車ユーザー向けに、自転車での交通違反や交通事故などを実際のデータを元にご紹介する。自転車でも安全運転を!!
※本稿は2025年12月のものです
文、写真:ベストカー編集部/データ出典:警察庁
初出:『ベストカー』2026年1月10日号
事故件数自体は減少傾向にある!?
上の棒グラフは平成16(2004)年から令和6(2024)年までの自転車が関与した事故件数を年別に集計したものだが、平成16年の18万8338件から基本右下がりに減少し、令和6年では6万7531件と65%弱も激減している。
しかし、全交通事故における自転車事故の割合は増加傾向にあり、令和6年では23.2%、つまり全交通事故の4件に1件程度、自転車が関与する事故が発生しているということだ。
クルマ、歩行者の交通事故に比べて、自転車が絡む事故の減少率が低いことが問題視されているのだ。
さらにもうひとつのグラフを見れば、自転車対歩行者の事故は平成28(2016)年を境に増加傾向にあるのが一目瞭然。自転車の歩道走行が諸悪の根源とやり玉に挙がっているのは、対歩行者の事故増加にある。
注意すべきは高校生と高齢者
図1と図2のデータは自転車乗車中の死傷者件数を年齢別に集計したもの。それを見ると15~19歳が6万813件でほかの年齢層に比べて突出している。15~19歳の中心となっているのは高校生だ。体力があり、乗ればスピードも出るので、自損事故などでも重傷化するケースが多い。
この年齢層では運転免許を取得している人が少数派である点も見逃せない。これが意味するのは、交通に関する経験が浅く、かつ正しい交通ルールを知らないということ。
そのため、車両である自転車を運転しているという意識も責任感も希薄になりがちなのだ。くわえて、一時停止義務違反、ふたり乗り、逆走、無灯火などに対する罪の意識も低い。
それよりも下、小学生の場合は単なる不注意による事故が増えてくる。
高齢者については、自転車に限った話ではなく、すべてについて言えることで、加齢による体力、反射神経の衰えが事故に及ぼす影響は大きい。しかも事故した時に死亡事故や重大なケガなどにつながりやすい。
運転者は注意が必要だ。信号のない住宅街の十字路などでは、クルマに一時停止義務がなくても、いつでも止まれるスピードで走ることも不可決だ。
【画像ギャラリー】被害者にも加害者にもならないために知っておきたい!! テータで見る自転車の交通違反・交通事故(6枚)画像ギャラリー自転車事故は違反の要因が高い
自転車乗車中の死亡・重傷事故の要因で最も比率が高いのは法令違反。街なかを見ていると、違反運転のオンパレードなのである程度予想はついたが、違反なしはわずか25%で、75%が法令違反という結果には驚かされると同時に呆れる(図4)。
警察庁が2026年4月1日から自転車への青切符導入に踏み切ったのは、まさにこの法令違反運転による事故を減らすためなのだ。自転車はクルマに対しては交通弱者であるが、歩行者に対しては交通強者となることをお忘れなく。
事故要因となった法令違反で最も多いのが安全運転義務違反。これは、スマホを見る、イヤホンを装着して、などのながら運転、傘さし運転、前方不注意・脇見運転、動静不注視(だろう運転)、速度違反、片手・両手離し運転、安全不確認など多岐にわたる危険な運転だ。
その後に交差点安全進行義務違反(交差する車両や歩行者への注意義務違反を含む)、一時停止義務違反が続いている。
自転車の法令違反運転による事故は、運転者自らが大きなダメージを追う可能性が高いだけでなく、周囲のクルマ、バイク、歩行者に迷惑をかけたり危険に晒すことになる。
「自分だけは大丈夫。今回は大丈夫」という根拠のない都合のいい考えが事故を誘発することを肝に銘じてほしい。
【画像ギャラリー】被害者にも加害者にもならないために知っておきたい!! テータで見る自転車の交通違反・交通事故(6枚)画像ギャラリー










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