時代遅れ? いまも利点多数?? 車両価格10%超えの「純正ナビ」に活路と長所はあるのか?

社外ナビの売れ筋商品は安いか高いか?

パナソニック・ストラーダ CN-RE06WD。店頭参考価格帯:5万5162 ~ 6万6000円(価格コムより)。200mmワイド対応の7V型AV一体型カーナビ。VICS WIDE対応の渋滞回避機能、Bluetoothオーディオ、8倍速CD録音などを装備
パナソニック・ストラーダ CN-RE06WD。店頭参考価格帯:5万5162 ~ 6万6000円(価格コムより)。200mmワイド対応の7V型AV一体型カーナビ。VICS WIDE対応の渋滞回避機能、Bluetoothオーディオ、8倍速CD録音などを装備

 現在の社外ナビの価格は、以前のトップモデルが30万円以上にも達していた頃から比べれば、量販機種でも最高価格は20万円程度にまで落ち着いていることからも、価格と性能の競争が進んでいることがうかがえる。

 提示した価格はオープンながら、インターネットサイトなどの調べでの販売上位モデルをピックアップしたものであくまで参考値としたい。

■パイオニア
 老舗と言える同社の製品には「楽ナビ」「サイバーナビ」の2つのラインがあって、5万円程度から20万円を超える製品が幅広くラインナップされている。

・楽ナビRZ(7インチ):4万~8万円、RL(8インチ):9万前後、RQ(9インチ):12万円前後
・サイバーナビCL (8インチ):約10万円、CE(10インチ):15万~20万円

●パナソニック
 「ストラーダ」は日産に純正ナビとして採用されているように、人気は根強い。ポータナブルナビの先駆け製品の1つである「ゴリラ」は、5インチモニターの2万円前後を基本に7インチの4万円ほどで手軽に手に入ることが強みだ。

・ストラーダREシリーズ(7インチ):5万~7万円
・F1Xシリーズ(9インチ):9万~15万円

●ケンウッド
 社外ナビの3強の一角を占めるケンウッドの製品の売れ筋は7インチモデルが占める。価格はそのためもあって割安感がある。

・彩速ナビ:S706/707(7インチ):5万~6万円、M906(7~9インチ):6万~12万円

ポータブルナビやスマホナビで充分か?

LINEカーナビは無料でトヨタ車のディスプレイオーディオへ接続して使えるスマホナビアプリ
LINEカーナビは無料でトヨタ車のディスプレイオーディオへ接続して使えるスマホナビアプリ

 それでは最後に、純正ナビと比較して、ポータブルナビやスマホナビを選んだほうがよいという理由はあるのだろうか。

 なにしろ価格差は5万~10万円を軽く超えるのだから(純正ナビのほうが高い)、純正ナビとスマホナビでは、それなりに大きい性能差があって当然だ。

 ダッシュボードなどへの取り付けの面倒さはそれほどではなく(ホルダーを設置する程度か)、スマホでいえば普段から操作に馴染んでいるのだから、どちらも画面の小ささで不利ではあっても、使い勝手の上での手軽さの点では、純正ナビは車載ナビにおよばない。

 対して、ナビの機能の基本機能である位置情報の入手方法などでは、GPS(場合によってはジャイロとの組み合わせ)がほとんどのポータブルナビやスマホナビが、精度の点で車載ナビに劣ることは否めない。

 ポータブルナビでもVICSなどに対応しようとすれば、購入価格が上昇してしまう。

 そうした高額な純正ナビに、切り込んできたのがディスプレイオーディオである。「CarPlay」、「Android Auto」というスマホのアプリを使って、そのアプリの能力次第で向上するという、これからの時代に対応させたものだ。

 このディスプレイオーディオにスマホナビを接続する方法は、欧州や北米をはじめ世界各地ではごく一般的な利用方法。

 実は、世界的には高級車を除いて車載カーナビはあまり装着していないのだ。ついにその波が、車載カーナビが世界一普及していると言われる日本にも押し寄せてきたといえる。

 さらに、メーカーや車種によって機能制限を受けず、常に最新の機能を使いこなせるスマートデバイスリンク対応の車種も増えていくだろう。

 最終的にはコストを含めた手軽さと機能の豊富さと、信頼性を天秤にかけて、どれを選ぶかという話で、肝心なのは使う側として、機能の点でナビに何を求めるか、何がいらないかを取捨選択することになり、使用頻度など使い方によってカギとなる要素は結構大きく変わってくるので、吟味して選びたい。

【画像ギャラリー】最先端のディスプレイオーディオを標準装備するクルマ

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