コロナ禍によって引きこもり生活が続く昨今ではありますが、気がつけば季節はもう5月。
ちょっと早いですが、梅雨の季節にむけた準備、ということで今回はワイパーについて取り上げていこうと思います。
クルマを運転するうえで、最も重要なのは「視界の確保」です。冬場の冷気、夏場の熱気など、常に過酷な状況にさらされているワイパーは、クルマのパーツの中でも劣化が早く、気が付いたときにはすでに危険信号、なんてことも。
ワイパーの状態には常に気を配るようにしたいものです。あなたのクルマのワイパーに、こんな症状が出ていたりしませんか?
文:吉川賢一、写真:池之平昌信、ベストカー編集部
ワイパーの劣化とはどこの部品をさすのか?
ワイパーで劣化するのは、ゴム部だけではありません。ワイパーは大きく3つの部品で構成されています。
クルマのボディから伸びているワイパーアーム、フロントガラスに接して水を拭き取ってくれるワイパーゴム、そして、ワイパーゴムとアームをつなぎ、ワイパーゴムがしっかりとフロントガラスに密着するように、ゴムに圧力をかける役目をするワイパーブレードの3つです。
ワイパーブレードとワイパーゴムをセットで「ワイパーブレード」とよぶこともあり、カー用品店などではセットで販売されていることが多いです。
ワイパーブレードもワイパーゴムも、常に風雨にさらされているため、紫外線や大気中の酸、砂やほこり、経年などの原因によって、徐々に劣化していきます。
ワイパーブレードは金属部品ではありますが、とても繊細で、曲率を持った窓ガラス表面に密着できるよう、ある程度しなるように作られています。例えば、雪が厚く積もったフロントウィンドウを、むりやりワイパーで雪払いしたことがありませんか?
こうして、外力が加わるとカンタンに曲がってしまうほど柔らかい部品ですので、ワイパーゴムと同じく「消耗品」と考えたほうがよい部品です。
劣化が進むとどうなる?ワイパーブレード交換のタイミングは?
劣化が進むと、ワイパーゴムには、変形や硬化、ひび割れや裂けが生じます。ワイパーブレードは、がたつきや、錆によるジョイント部の固着などが発生し、うまく雨水をふき取ってくれなくなります。
その他にも、劣化したワイパーを無理に動かし続けることで、フロントガラスに傷をつけてしまうことにもなりかねません。以下の様な症状が出たら、交換のサインです。
・スジが出る
ワイパーを動かしたあとにスジが残っていたら、ワイパーゴムを確認してください。ひび割れや傷があるときに出やすい症状です。
・拭きムラ・拭き残し
こちらもワイパーゴムに原因があることが多いです。ワイパーゴムが変形していたり、硬化しているときに出やすい症状です。
・にじみ
ワイパーゴムの変形・硬化などのほか、ワイパーブレードのジョイント部の固着が考えられます。
・鳴きやビビり
ワイパーゴムの変形・硬化などのほか、ワイパーブレードのがたつきなどが考えられます。
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他にも、フロントガラスの油膜や撥水コーティングが影響する場合もあります。洗車でウィンドウを清掃したあとに油膜取りを使い、撥水コーティングを落としてみてください。
ワイパーブレードを交換しなくても、解消する可能性があります。折角かけたコーティングがもったいない場合には、撥水加工用のワイパーに交換する、という手もあります。
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