ドヤ顔で話すと赤っ恥!? クルマの勘違いあるある5選

ドヤ顔で話すと赤っ恥!? クルマの勘違いあるある5選

 クルマはさまざまな要素で構成されていて、もちろんそれらには意味がある。しかし、その意味を誤解している、もしくは正しく理解していない人も意外に多い。そこで今回は、クルマに関する勘違いをピックアップして、本当の意味やその効果を見ていきたい。

文:長谷川 敦/写真:スズキ、スバル、テスラ、トヨタ、日産、写真AC、Adobe Stock、Newspress USA

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エンジンパワーに関する勘違い

●エンジン排気量が大きいほど速い

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大排気量車の代表的モデルがこのシボレー コルベットZ06。市販車として世界最強クラスの5.5リッター自然吸気V8エンジンをミッドシップ搭載している

 排気量とは、思いきって単純化するとエンジン内部のシリンダー容積のことであり、4気筒エンジンであれば4本のシリンダー容積の和をエンジン排気量として示している。

 排気量が大きくなれば、単位時間あたりの燃焼(爆発)量が増え、結果的に排気量の小さいエンジンに加えて出力やトルクが向上する傾向になる。

 つまり、「エンジン排気量が大きい=パワーがある」は間違いではないが、それは一面を切り取ったものであり、必ずしもそう言いきれないのが難しいところ。

 例えば、エンジンの回転数を上げればパワーもアップするため、低い回転数で使う大排気量エンジンよりも、高回転の小排気量エンジンのほうがパワフルになる場合もある。

 また、近年では効率向上を求めて小排気量エンジンにターボチャージャーを装着して出力を向上させたダウンサイジングターボも増えてきていて、排気量が小さいながらも高出力のエンジンも存在する。

 とはいえ、ターボチャージャーは小さなシリンダーに大量の空気を送り込んで事実上の排気量をアップさせる装置でもあり、この場合には「大排気量=高出力」が成り立っていることになる。

 要するに、カタログ上の排気量だけでパワーを判断するのは早計ということだ。

●高出力エンジンは加速もいい

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回転開始直後から最大トルクを出せる電動モーターを使用するEV(電気自動車)のテスラ タイプS。そのトルクは931N・mと強大なもの

 高出力エンジンを搭載したクルマが速いのは事実だが、単純に加速と最高速度の全面的に秀でているわけではない。

 実際に低速域での加速への影響度が高いのは最高出力ではなく、そのエンジンが発生するトルク(回転力)の大きさだ。

 トルクは軸を回す力を示すものであり、ネジの締めつけ力でもトルクが用いられる。

 静止しているクルマを発進・加速させるにはトルクが必要で、当然ながらトルクが大きくなれば加速力も高くなる。

 これに対して最高出力(馬力)は最高速度への影響が大きく、高い最高速度を出すには高出力が要求される。

 加えて加速力と最高速度にはギヤボックス内での減速比(ギヤ比)も影響するため、エンジンのスペックだけでそのクルマの加速力や最高速度を判断するのは難しい。

 もちろん、大排気量、あるいはターボチャージャー付きエンジンは最高出力とトルクの双方が小排気量エンジンよりも高く、それだけで加速性能もアップする。

燃料に関する勘違い

●ハイオクガソリンはハイパワー

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内燃エンジンではシリンダー内部で燃焼が発生し、その力で車体を推進させる。ガソリンのオクタン価はこの燃焼に深く関わり、高オクタンのほうが燃焼はしにくい

 一般的なクルマに使用するガソリンにはレギュラーとハイオク(ハイオクタン)の2種類があるのはご存じだろう。

 ハイオクガソリンは、レギュラーよりもオクタン価が高いガソリンを指す。オクタン価とはガソリンの「燃えにくさ」を示す指標で、耐ノッキング性能の高さ(=異常燃焼のしにくさ)を意味している。

 ハイオクガソリンはレギュラーよりも価格が高く、高級車にはハイオクガソリン指定のものが多いためにハイオクガソリンのほうがレギュラーよりパワーがあると思われがちだが、実はそうではない。

 オクタン価の高いガソリンはレギュラーに比べて燃焼しにくく、その意味ではレギュラーガソリンが燃えやすくパワフルともいえる。

 しかし、パワーを高めることを目的に圧縮比を高めたエンジンではノッキングが起きやすくなるという難点があり、これを防ぐためにハイオクガソリンを使用する。

 エンジンによって指定するガソリンのオクタン価が異なるのにはこうした理由があり、レギュラーガソリン用エンジンにハイオクガソリンを入れてもパワーアップにはつながらない。

●NOSはニトロを使用している

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加速力の高さを競うドラッグレースでは、圧倒的な加速力が得られるNOSを使用することが多い。それだけ有効なチューンナップアイテムということだ

 エンジンのチューンナップデバイスのひとつにNOS(ノス【ナイトラス・オキサイド・システム】)がある。

 詳しい説明は省略するが、NOSは亜酸化窒素(ナイトラス・オキサイド)をエンジン内部に噴射して燃焼を加速させ、パワーアップを実現する。

 ちなみにNOSは商標であり、同様の仕組みを使用する他社製品も存在するものの、亜酸化窒素を噴射するシステムは慣習でNOSと総称されている。

 そして厄介なのがこのNOSを指して「ニトロ」と呼ぶケースがあること。

 ニトロはダイナマイトにも使用するニトログリセリンの略称でもあり、エンジン出力を爆発的に高めるNOSにニトログリセリンが使われているイメージを持つ人も意外に多い。

 もちろんこれは勘違いで、ニトログリセリンとナイトラス・オキサイドはまったく別の物質だ。

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