国産車では見る機会が少ないかもしれない「警告灯」。文字通りクルマの異常を知らせるランプだが、イタリア車やフランス車では誤動作でイルミネーションのように点灯しっぱなしということがままある。清水草一氏の実体験をご紹介する。
※本稿は2026年8月のものです
構成・文:フォッケウルフ/写真:マツダ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年9月10日号
「警告」になってない!? イタリア車の警告灯
国産新車にしか乗ったことのない人は、ひょっとしたら走行中に警告灯が点灯するのを、一度も見たことがないかもしれない。
しかしイタフラ車を愛する者にとって、警告灯は気まぐれな恋人みたいなもの。彼女の言うことを、あまり真正面から受け取っちゃいけないし、ぜんぜん無視するのもイカン。非常に微妙なのである。
イタフラ車の場合、警告灯が点灯したら、まずはエンジンをいったん切り、再始動する必要がある。それで消えてしまうことが多いからだ。これを「イタフラ車の自然治癒現象」と言う。
もちろん消えない場合もある。現在所有する5代目マセラティ クアトロポルテは、警告灯が常時4つ点灯していたが、なんの問題もなく走行可能だった。つまり警告灯が4つ、常時誤作動していたのである。
警告灯があてにならない!?
以前乗っていたアルファロメオ 147は、ABS警告灯が点きっぱなしだった。「どうせ誤作動だろう」と無視していたが、試しに安全な場所で思い切りブレーキを踏んだら見事にタイヤがロック。「げっ、ホントだったの!?」とビックリした。
一方、ドイツ車はまるで違う。BMW 335iカブリオレ(中古)は、納車翌日に「トランスミッション異常」の警告メッセージが出て、同時に強制的に2速固定になった。
「げえーっ!?」と思ってクルマを止め、エンジンを再始動したら消えたが、その後も繰り返し出現して2速固定に。さすがにホントかなと思って修理に出したら、ATミッションがブチ壊れていて、修理代80万円! 保証で直してくれましたけど。
同じくBMWの320d(中古)は、車輪速センサーが4個中1個壊れただけで警告灯が5つ点灯。走行中に「ポ~ン」という警告音が5連発で鳴り響き、このまま墜落するのかと思った。
警告灯にもお国柄がある。しかし国産車は、それがない。なにしろぜんぜん点かないから。いや、それがお国柄か。ちょっと寂しい気もするが、それが日本という国のクオリティなのである。
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