同じワゴンRなのにドアがまるで違う!! ワゴンRとスマイルはどんな人に向いている?

同じワゴンRなのにドアがまるで違う!! ワゴンRとスマイルはどんな人に向いている?

 ワゴンRとワゴンR スマイルは、車名だけでなくエンジンや基本骨格にも共通点が多い。しかし後席ドアは、ワゴンRがヒンジ式、スマイルがスライド式とまったく異なる。その違いは価格や重量、室内の使い勝手にどう影響するのか。ライフスタイル別に最適な一台を考える。

文:ベストカーWeb編集部/写真:スズキ

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軽さのワゴンR、後席の乗り降りならスマイル

2025年12月に一部仕様変更となったワゴンR。古き良きヒンジドア式の軽自動車として高い人気を誇る
2025年12月に一部仕様変更となったワゴンR。古き良きヒンジドア式の軽自動車として高い人気を誇る

 ワゴンRとワゴンR スマイルは、どちらも全長3395mm、全幅1475mmという軽自動車規格いっぱいのボディーを持つ。ホイールベースも2460mmで、最小回転半径は4.4m。プラットフォームには、軽量・高剛性のハーテクトを採用する。

 搭載するエンジンも共通で、最高出力49ps、最大トルク5.9kgmのR06D型660cc直列3気筒自然吸気エンジンだ。マイルドハイブリッド車には、最高出力2.6psのモーターが組み合わされる。

 それでも、2台の使い勝手は大きく異なる。最大の違いは、後席ドアの開き方だ。

 ワゴンRは一般的なヒンジドアを採用する。ドアハンドルを引けばすぐに開き、閉めるときも手で一気に操作できる。主に運転席と助手席を使うならシンプルで扱いやすく、電動ドアの開閉を待つ必要もない。

ワゴンRより1年はやい2024年に一部仕様変更となったワゴンRスマイル
ワゴンRより1年はやい2024年に一部仕様変更となったワゴンRスマイル

 一方、スマイルは後席両側にスライドドアを備える。ドアが車体の横へ大きく張り出さないため、狭い駐車場でも乗り降りしやすく、隣のクルマへドアをぶつける心配も少ない。

 スマイルのリアステップは地上高345mm。後席両側には乗降グリップも備え、小さな子どもや高齢者の乗り降りにも配慮している。子どもをチャイルドシートへ乗せるときや、後席へ荷物を積む場面では、スマイルの優位性がはっきりする。

 ただし、最安のスマイルGは手動式スライドドアだ。半ドア状態から自動的に全閉するクローザーは両側に備わるが、スイッチによる電動開閉には対応しない。

 HYBRID Sでは後席左側、HYBRID Xでは後席両側がワンアクションパワースライドドアとなる。子育て用途で電動ドアを頻繁に使うなら、GではなくHYBRID S以上を選びたい。

 ドア構造の違いは重量にも表れる。2WD車同士で比べると、ワゴンR ZLのCVT車は770kg、スマイルGは840kgで、スマイルのほうが70kg重い。マイルドハイブリッド車もワゴンR HYBRID ZXが810kgなのに対し、スマイルHYBRID Sは860kg、HYBRID Xは870kgだ。

 軽いワゴンRは、同じ49psのエンジンでも発進や上り坂で余裕を得やすい。軽快な走りや燃費、タイヤやブレーキへの負担まで考えるなら、シンプルなヒンジドアのワゴンRが有利である。

1~2人ならワゴンR、後席を使うならスマイル

ワゴンRの室内。シートスライドは160mm、リクライニングは12度6段階となっている
ワゴンRの室内。シートスライドは160mm、リクライニングは12度6段階となっている

 価格はワゴンR ZLの2WD車が、5MT、CVTともに145万7500円。スマイルGの2WD車は148万9400円で、その差はわずか3万1900円だ。

 少額の上乗せで両側スライドドアが手に入ると考えれば、スマイルGは魅力的に見える。しかし、価格だけで決めるのではなく、後席をどれだけ使うかが重要になる。

 通勤や買い物が中心で、普段は1~2人で乗るならワゴンRが向いている。後席ドアの形式より、軽さと燃費、素早く開閉できるヒンジドアのほうが日常では便利だ。

 ワゴンR ZLには5MTも設定される。自分で変速する楽しさを求める人はもちろん、軽量でシンプルなクルマを長く使いたい人にも適している。5MT車は車重750kg、WLTCモード燃費25.1km/Lと、経済性も高い。

 少し上質な1~2人用の軽ワゴンが欲しいなら、ワゴンR HYBRID ZXが候補になる。15インチアルミホイールやLEDヘッドランプ、ステアリングヒーター、全車速追従機能付きACCなどを備え、価格は173万6900円だ。

ワゴンRと異なりワゴンRスマイルは後席スライドドアで開放感もある
ワゴンRと異なりワゴンRスマイルは後席スライドドアで開放感もある

 一方、子どもの送迎や親の通院などで後席を頻繁に使うならスマイルが適している。全高はワゴンRより45mm高い1695mm、室内高も65mm高い1330mmで、後席には開放感がある。

 スマイルHYBRID Sは171万7100円で、ワゴンR HYBRID ZXより1万9800円安い。後席左側のパワースライドドアに加え、電動パーキングブレーキ、ブレーキホールド、ACC、車線維持支援機能を備えるため、装備と価格のバランスがいい。

 左右両側の電動スライドドアやLEDヘッドランプ、充実した内装が欲しいなら、181万5000円からのスマイルHYBRID Xが本命となる。

 デザインの好みも無視できない。現行ワゴンRはカスタムZをベースとしたシャープで精悍な顔つき。一方のスマイルは丸みを帯びたヘッドランプとグリルを採用し、優しく親しみやすい表情に仕上げられている。

 結論として、ワゴンRは運転する本人を中心に考えた軽量で実用的な一台、スマイルは後席に乗る人まで含めて便利さを高めた一台である。

 普段は1~2人で軽快に走りたい、5MTを選びたい、シンプルな構造を好むならワゴンR。狭い場所での乗降や子ども、高齢者の送迎を重視するならスマイルが向いている。同じワゴンRの名を持ちながら、2台はドアの違いによって明確に役割を分けているのである。

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