アウディの伝統を受け継ぐ「A6」がフルモデルチェンジし、6代目へと進化した。今回はガソリンエンジンのアバントとディーゼルエンジンのセダンに試乗。すると、同じA6でありながら乗り心地には意外な違いが見えてきた。新型A6の実力とおすすめの仕様を探る。
※本稿は2026年8月のものです
文:西川昇吾/写真:アウディ
初出:『ベストカー』2026年9月26日号
新型A6のセダン&アバントに試乗
フルモデルチェンジで6代目となったA6。先祖となるアウディ100から数えると9代目。まさに伝統の一台といえる。
A6という名称はBEVのe-tronでも使われているが、今回試乗したエンジン搭載車とはまったくの別物。アウディのモデル名はパワーユニットに縛られず、車格やクラスを表す従来の形に戻った。
新型はPPCと呼ばれる新世代プラットフォームを採用。先に登場したA5と共通だが、採用されるメカニズムには明確なヒエラルキーの差がある。遮音性の高いアコースティックガラスや全車MHEV plus(A5はTDIのみ)となっている点が代表的な違いだ。
ボディはセダンとアバントの2種で、エンジンはともに2Lターボのガソリン(TFSI)とディーゼル(TDI)を用意する。
アバントがコンフォート性能で上回る!?
今回はTFSIのアバント、TDIのセダンに試乗したが、好印象だったのはアバントであった。
乗り心地と遮音性に優れ、同じプラットフォームのA5とは一線を画すコンフォート性能だと感じた。走行モードをコンフォートからダイナミックに変えても、“スポーツラグジュアリー”といった趣で、日常での快適性を損なわない。
またブレーキタッチも好印象で、ドイツ車らしい剛性感とコントロール性で回生ブレーキの存在が目立たない。モーターの付いていない、かつてのアウディが戻ってきた感触だ。
対してセダンは、コンフォート性能の面でやや不満感がある。単体で見ればそうでもないかもしれないが、アバントの完成度が高かっただけに、少し残念に思えた。特に乗り心地は明らかにアバントのほうが優れている。
エンジンは、TDIもディーゼル特有のネガは薄いが、MHEV plusによる低速域からのアシストを考えると、あえてTDIを選ぶ理由は少ないように思えた。
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