2026年8月、千葉県を中心に発生した集中豪雨では、クルマの水没被害も多数発生し、水没した車両の中で命を落とした人もいた。万が一、水没しつつあるクルマの車内に閉じ込められた場合どうすればいいのか。高根英幸氏にうかがった。
※本稿は2026年9月のものです
文:高根英幸/写真:ベストカー編集部、AdobeStockほか
初出:『ベストカー』2026年10月10日号
※写真等はイメージです
【画像ギャラリー】ココまで浸かると危ない!? 水没時は早めの判断を!!(5枚)画像ギャラリークルマ水没時の脱出方法
車内に水が浸入してくる水深は、車種によっても変わってくるし、そうなってからの防水性能も異なるので一概には言えないが、室内に水が浸入してきて、周囲の状況からさらに浸水が進むと判断した時点で脱出をしなければならない。
まだ水深が低く、ドア下部から浸水し始めた程度なら、速やかにドアを開けて脱出することだ。
さらに水が浸入した場合、水深がドアの3分の1程度の高さでも、普通の人では水圧でドアが開けられなくなる。助手席の背もたれを支えに、両足でドアを蹴って開けることができればいいが、ドアが開かない場合、パワーウィンドウのボタンを操作して窓を開けて脱出しよう。
車種やコンディションにもよるが、クルマが完全に水没した状態でもパワーウィンドウが作動することは珍しくない。ただし比較的キレイな水のほうが電気抵抗が大きいことから河川や湖などでは有効となるケースもあるが、汚水などが混じる冠水は電装系をショートさせやすい。
窓が開かなければ、緊急脱出用ハンマーなどを用いて窓を割って脱出する。
ハンマーなどがなければ、ヘッドレストを引き抜いて、支えているロッドを使ってガラスを割る、という方法もあるが、なかなか難しい。コツは窓の中央ではなく端を叩いてやると割れやすい。
とにかく水没したら、早めに判断してクルマからの脱出を図ることだ。
最後はクルマが完全に水没または水没しかけている状態の時。これは冠水だけでなく、海や湖などに誤って転落した場合にも有効だ。前述のようにパワーウィンドウが動けば、窓を開けて車内に水が満ちるのを待って、ドアを開けて脱出する。その時なるべく衣類は脱いで、動きやすい状態で出ることだ。
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●高根英幸/メンテナンス、メカニズム、あらゆるジャンルのクルマの試乗といった豊富な専門知識と経験で、クルマの購入ガイド、ユーザー車検などについてマルチに執筆。最近注目を集めている「クルマと災害」についての造詣も深い
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