トヨタとマツダが協業体制&業務資本提携で合意

 トヨタとマツダが協業体制と業務資本提携で合意をする、ということで都内で緊急会見をおこなった。マツダがトヨタの傘下になるわけではなく、もっといいクルマ作りのための合意ということだ。現場から5分でわかる今回の合意をお届けしよう。
文:ベストカーWEB編集部/写真:塩川雅人


今回の合意の4つのポイント

 19時から都内ホテルで始まったトヨタとマツダの合意会見はほんわかとした雰囲気で始まった。協業体制と業務資本提携をおこなうことに合意したとのこと。

 業務資本提携はトヨタがマツダ株を取得(増資後の発行済株式総数に対する所有割合5.05%、総額500億円)。マツダ側もトヨタが実施する第三者割当による自己株式の処分により、同額相当のトヨタ株式(発行済株式総数に対する所有割合0.25%)を取得すると発表された。

 実は2015年5月にトヨタとマツダが今後業務提携を結ぶという発表をおこなったのだが、今回はその提携発表が結実されたという形だ。今回は現地から協業体制をメインに5分でわかる速報記事をお送りしたい。

 今回の合意の主なポイントは以下の4つ。

1). 米国での生産車の合弁会社設立

2). EVの共同開発

3). 先進安全技術の共同開発

4). 商品補充の拡充

 ベストカーWEBの読者の方に直接的に関係するポイントは2)~4)の事項だろう。

2)のEVに関してはハイブリッド技術が目立つトヨタだが、その裏では長年に渡るEV技術の研究もおこなっている。豊田社長は会見中に「EVのとあるクルマに乗ったことがあります。その感想は”EVですね”でした。電気自動車はアジが出にくい。今回の合意でブランドのアジを出したEV開発ができる」という主旨の発言をしていたことが興味深い。マツダもEVは当然として水素エネルギーなど代替エネルギー車の研究をおこなってきたから、この2社の協業によるEV開発はかなり楽しみだ。

3)の先進安全技術の共同開発に関しては、みなさんご存じのとおりこれまでも両社とも市販車でアップデートを繰り返している。トヨタはすでに協業関係にあるスバルのアイサイトとの関係も気になるが、マツダのiアクティブセンスもJNCAPで高成績を獲得していることから頼もしいパートナーになりそうだ。最高の技術の組み合わせでどんどん安全性が高まることはクルマ好きとしても大歓迎ではないだろうか。

4)の商品補充の拡充ではOEM車両を指しているとのこと。北米ではすでにマツダからトヨタへのOEMがあるが、今後はトヨタからマツダに商用バンの供給が決まっている。マツダ開発のトヨタ車、もしくはその逆も可能となり、今後の商品ラインアップに影響を出しそうだ。

両社長の会見は定刻どおりに始まった。時折発言の機会をゆずり合うなどこの2年の間で深めた関係性が垣間見えた

クルマ好きは心配無用か!?

 もしかしたらクルマ好きのなかには「マツダの独自性が失われる」などと思う人もいるかもしれない。しかしそんな心配は無用という印象を現場では受けた。
 豊田章男社長は「GoogleやAppleといったIT企業が自動車の世界に入ってきている。新しい形、仲間を歓迎するとともに、トヨタにもマツダにもこれまでのモビリティ社会を作り上げてきた自負がある。今回の合意はクルマを愛する者同士が、よりよいクルマを作るための合意です」と述べた。
 マツダ小飼雅道社長は「今回の合意は”いいモノを作りたい”という思いに集約できる。双方が切磋琢磨して議論していいモノを作っていきたい」とコメント。豊田社長はマツダのトップシークレットである、美祢試験場や三次試験場も視察したとのことで、両社の親密ぶりが伺える。
 会見中に繰り返されたのは決してトヨタがマツダを傘下に入れるわけではない、ということ。豊田社長がマツダに惚れ込んだという発言も目立った。今後、この合意によって”いいクルマ作り”が加速していくことを期待したい。

最後は固い握手で会見は終わった。今後の両社から生まれるクルマはいかに!?

最新号

ベストカー最新号

【GT-Rに動きあり!? 新型ジューク日本導入は?】期待と不安の日産大特集|ベストカー10月10日号

 ベストカーの最新刊が本日発売!最新号では、カラーとモノクロ全35ページにもおよぶ日産大特集をお届け。ベストカースクープ班が独占入手したR35GT-Rファイナルモデルを含めた新車情報を詳しく紹介する。  そのほか、新型スカイライン初試乗や、…

カタログ