今も昔も良きお手本!? 「ゴルフを越えた」最新国産車はあるのか


 世界的なファミリーカーのベンチマークとして絶大な人気を誇るフォルクスワーゲン・ゴルフ。

 現行モデルは7代目となる長寿モデルだが、国産車で良いモデルが出るたびに使われてきたのが「ゴルフを越えた!」という表現だ。

 その昔はファミリーカーといえどもゴルフの敷居は高く、TVドラマ「金曜日の妻たちへ」(1980年代バブル期に向かう時代のドラマ)に代表される一億総中流志向の時期に、東京近郊の新興住宅地の奥様は例外なくゴルフのステアリングを握っていた。

 同じクラスの国産車が200万円を切っていた時代、ゴルフは優に300万円、或いは400万円を越えていたのだ。

 もちろんその時代からゴルフは優れたコンパクトモデルだったわけだが、最近の国産車はゴルフに並べ! ゴルフを追い越せ!とばかりに気張った結果、前述の「ゴルフを越えた!」となるわけである。

 そして、その国産車の価格もゴルフに近づいてきた、では果たして、最新の実力派国産車は本当にゴルフを越えているのだろうか? カローラ、マツダ3、インプレッサ、シビックを題材に考察していきたい。

文:松田秀士、写真:VW、トヨタ、マツダ、ホンダ、池之平昌信

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新型カローラ VS ゴルフ

現行型(12代目)カローラ(2019年)

 まずカローラシリーズだ。昔はサラリーマン家庭にはつきものと言っていいほど庶民カーの代表だったカローラ。現行モデルになってからは息を吹き返したように復活! ヒットモデルだ。

 理由は簡単。同クラスの相場を考えると相変わらず安い。なんといってもカローラ、カローラツーリング、カローラスポーツとモデルラインナップにスキがない。

現行型カローラスポーツ(2018年)

 しかも日本人が大好きなハイブリッドがあり4WDもチョイスできる。北から南まで縦横無尽に買わせてやるぞ! 感がみなぎっている。

 対するゴルフも負けてはいない。ゴルフ、ゴルフGTE、e-ゴルフ、ゴルフ ヴァリアント、ゴルフ オールトラック、ゴルフ トゥーラン、ゴルフGTI、ゴルフR、ゴルフR ヴァリアント。う~ん、調べてみると恐ろしいほど兄弟が居る。

7代目ゴルフ(欧州では8代目が販売中)

 やはりゴルフ恐るべし、なのである。ラインナップではゴルフの勝ち。プラットフォームを共有していますから的なモデルならカローラ以外にも数あるのだろうが、冠にゴルフと名の付くモデルラインの多さではカローラといえども及ばない。

 まぁ、たくさんあれば良いわけでもないのだが、すべてそれなりに売れているからスゴイのだ。

 そこでここはコストパフォーマンスで比べてみよう。ゴルフは1.2Lの「TSIトレンドライン」がオプションなしで約278万円。

 いっぽう、カローラは特別仕様車の1.8Lエンジンを搭載する「G-Xプラス」で約197万円とさすがカローラ。

カローラ 特別仕様車 G-X“PLUS”(197万円~/ハイブリッド(2WD) 243万~、ハイブリッド(4WD)263万円~)

 このカローラには予防安全装備のトヨタサーフティーセンスが付いているのだが、ゴルフにはセーフティーパッケージは付いていない。

 しかも、カローラはレギュラーガソリン仕様だがカローラはハイオク。カローラのトランスミッションはCVT(無段式AT)に対してゴルフはスポーティーなDSG(MTベースの2ペダルMT)。

 細かなところ、シートなど、それぞれのパーツにゴルフはお金がかかっている。

 しかし、この価格差を知ってしまった瞬間に、多少の安っぽさがあったとしてもカローラはゴルフを越えたとボクは判断する。

マツダ3 VS ゴルフ

マツダ3(2019年)

 次のマツダ3の魅力はそのデザインだ。これまでの国産モデルの常識を覆すような都会的な進んだデザイン。この部分では明らかにゴルフ越え! である。

 また、ボディは新設計のプラットフォームによりハンドリングの軽快感を増した。

 マツダ3はフロントをストラット式、リアをトーションビーム式としているが、ゴルフはグレードによってリアにダブルウィッシュボーン式と使い分けている。また減衰力可変ダンパーも使い分けている。

 マツダ3はダンパーもコンベンショナルなもので統一。この点では乗り心地面でゴルフが優る。ただし、ハンドリング面ではマツダ3のスッキリしたスポーツ性に拍手を送りたい。

マツダ3に搭載されているSKYACTIV-X

 搭載するパワーソースでは両車ともにディーゼルもある。マツダ3に電動系はないが、ゴルフに超希薄燃焼ガソリンエンジンはない。まとめると価格面では大きな差はなく革新的技術力ではゴルフを越えたといえる。

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