日本ではまだ少数派のピックアップトラック市場で存在感を放つのが三菱 トライトンだ。全長約5.3mの堂々たるサイズと本格4WD機構を備えながら、実は日常域での快適性も高い1台だ。トライトンは日本では敬遠されがちなピックアップトラック分野に風穴を開けてくれるか?
文:中谷明彦/画像:三菱、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】初代や先代のタイ本国やマレーシア仕様トライトンも魅力的!? 現行3代目は7つのモードで街も悪路も問題なし!(44枚)画像ギャラリー日本にピックアップトラックは現実的か?
ピックアップトラックというジャンルは、日本ではいまだに一般的とは言い難い存在である。地方へ行けば軽トラック、いわゆる軽トラが農家を中心に広く活躍し、地方の基幹モビリティとして機能している。
しかしそれはあくまで軽規格の実用車であり、北米で主流となっているフルサイズあるいはミッドサイズのピックアップトラックとは文化も思想も異なる。北米では、フォードF-150やダッジ・ラムといったV8エンジンを積む大型ピックアップが日常の足であり、地方都市ではごく当たり前の存在である。
単なる作業車としてだけではなく、高級車でもあり、ステータスであり、時にスポーツカー的な存在感すら放つ。日本にその市場があるのかという議論は長年続いてきたが、明確な答えは出ていない。サイズ、税制、駐車環境、いずれもハードルは低くないからである。
その中で登場したのが三菱トライトンである。
アジア生まれだからこその強み
トライトンは東南アジアを中心に鍛え上げられてきた世界戦略を目指したピックアップトラックであり、悪路走破性や耐久性、実用性を磨いてきたモデルである。その最新型が国内でも正規カタログモデルとして導入されたことの意味は小さくない。
全長約5.3m、全幅約1.9mという堂々たる体躯。ダブルキャブ仕様でありながら、後部に500kg積載可能な荷台を備える。シャシー構造には本格的なラダーフレーム構造を採用し、フロントはダブルウィッシュボーンサスペンション、リアはリーフリジッド。典型的なピックアップのレイアウトである。
しかし重要なのは、その味付けである。新開発のリーフスプリングやダンパーのセッティングにより、空荷時でも過度な跳ねを抑え、常用域での快適性を高めている。トラックであることを忘れさせる方向へと明確に進化している。
【画像ギャラリー】初代や先代のタイ本国やマレーシア仕様トライトンも魅力的!? 現行3代目は7つのモードで街も悪路も問題なし!(44枚)画像ギャラリー高い走破性に加えてもはやSUV並な室内空間
パワーユニットには2.4Lの直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載。分厚いトルクを低回転域から発生し、約75Lの燃料タンクと相まって長距離巡航性能も高い。6速ATとの組み合わせは滑らかで、街中でも違和感は少ない。最小回転半径は約6.2m。サイズから想像するほど取り回しに苦労しないのは、軽めに設定されたパワーステアリングと見切りの良さの恩恵と言える。
駆動方式は三菱が長年培ってきたスーパーセレクト4WD-II。通常はFRで走行し、路面状況に応じて4WDへ切り替える。センターデフロック、さらに条件次第ではリアデフロックも活用できる。本格クロカンの血統を感じさせるメカニズムであり、高い走破性が単なるファッション四駆ではないことを物語っている。興味深いのは室内空間である。
従来のピックアップにありがちだった質実剛健一辺倒の内装とは一線を画す。レザーシート、丁寧に仕立てられたダッシュボード、現代的なインフォテインメント。
もはや乗用SUVと比較しても遜色ない仕上がりだ。
















































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