スバルXVの一人勝ち!? ホンダやマツダがXVのライバルを作らないワケ

スバルXVの一人勝ち!? ホンダやマツダがXVのライバルを作らないワケ

 全高の高いSUVのキャラクターと乗用車的な取り回しの良さを併せ持つ「クロスオーバー」は魅力的な存在だ。国産クロスオーバーの中でも人気の高いスバルXVだが、ライバルを考えると同クラスではSUVがほとんどでクロスオーバーは少ない。

 優れたデザインと質感の高い走りが特徴のXV、こういった商品はホンダやマツダの得意分野と思われるが、直接のライバルは存在しない。

 そこでなぜホンダやマツダにXVが作れないのかを考察してもらった。

文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部、Honda

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■世界的に好調な売れ行きを見せるクロスオーバー

優れたデザインと質感の高い走りがを特徴とするスバル XV。国産クロスオーバーの中でも高い人気を誇る

 今や「クロスオーバー」と呼ばれるスバルXVのようなジャンルの車種が世界的な人気になっている。

 元祖に近い(始祖はAMCイーグルというアメリカのクルマ)レガシィなど、アメリカ市場は普通のステーションワゴンを絶版にしてアウトバックだけに絞っているほど。ボルボも「クロスカントリー」の売れ行き好調です。

 作れば売れる、ということなんだと思う。ここにきてトヨタが激しくクロスカントリー路線を強化しており、ヤリスクロスに続きカローラクロスも出した。

 ちなみにクロスオーバーの定義を挙げるなら、乗用車とSUVの中間。ボディシェルを共用し、サスペンションなどワイドフェンダー、前後バンパーでオフロードの雰囲気を出す。

アメリカ市場ではステーションワゴンが廃止され、アウトバックのみとなったスバル レガシィ

 と言う中、マツダとホンダはガンコにクロスオーバーを作ろうとしない。

 Dセグのなかで少し小柄だと言われるマツダ6など、車高上げてワイドフェンダーにしたら一回り大きく見える。オリジナルのデザインがスタイリッシュだから、美しいくワイルドなアスリートのようなクルマになるのに! 不振のマツダ3だって化けると思う。

 実際、アメリカに於けるスバルの販売台数を見ると、インプレッサはマツダ3と同レベルながら、クロストレック(日本名XV)って圧倒的に売れてます。

 しかもクロストレック、インプレッサと基本的に同じクルマなのに価格は40万円近く高いのだった。収益率という点でもクロスオーバーは美味しい。なぜマツダとホンダ、作らないのだろうか?

■他社と似た車は出さない!? 我が道を行くマツダ

かつてマツダ社内でクロスオーバー化が企画されたらしいマツダ6

 まずマツダから。当然ながらマツダ社内からもクロスオーバーを作ったらいい、という声は出ている。市場調査すればハッキリ解ります。

 外野の私ですらそう考えるのだからマツダの車両企画や営業だって提案すると思う--というか、社内でマツダ6のクロスオーバーを企画したという人に「なぜ作らなかったのか?」と聞いたことあります。

 すると上層部が首を縦に振らないという。マツダの車両企画をコントロールしているのは藤原副社長。ここの許可が出ないようなのだ。

 なぜか? 藤原副社長に直接聞いたワケじゃないから決定的な理由ではないかもしれないけれど、クロスオーバーを企画して通らなかった人によれば「他社と似たクルマを作るな」ということだったそうな。

売れ行きが伸び悩むマツダ3だが、クロスオーバー化すれば売れ線に化ける可能性もある

 文頭から書いてきた通りクロスオーバーを作れば売れるし、多くのメーカーが出している。マツダは同じことをやりたくない、ということらしい。

 実際、藤原副社長のコメントに「我々は2%でいい」という文言が多く出てきます。クロスオーバー作り、2%の顧客を満足させるためのクルマではないと考えているようなのだ。

 この考え方、変える気はないようだ。

 マツダ筋によればアメリカ市場を見ている毛籠さんという取締役専務執行役員(マツダのナンバー3です)がアメリカ向けにクロスオーバーを作って欲しいとリクエストしたら「CX-5のようなSUVを売ればいいだろう」と却下されたと聞いた。かなり頑固。当然ながらマツダ3のクロスオーバーだって出ない。

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