■他社と似た車は出さない!? 我が道を行くマツダ
まずマツダから。当然ながらマツダ社内からもクロスオーバーを作ったらいい、という声は出ている。市場調査すればハッキリ解ります。
外野の私ですらそう考えるのだからマツダの車両企画や営業だって提案すると思う--というか、社内でマツダ6のクロスオーバーを企画したという人に「なぜ作らなかったのか?」と聞いたことあります。
すると上層部が首を縦に振らないという。マツダの車両企画をコントロールしているのは藤原副社長。ここの許可が出ないようなのだ。
なぜか? 藤原副社長に直接聞いたワケじゃないから決定的な理由ではないかもしれないけれど、クロスオーバーを企画して通らなかった人によれば「他社と似たクルマを作るな」ということだったそうな。
文頭から書いてきた通りクロスオーバーを作れば売れるし、多くのメーカーが出している。マツダは同じことをやりたくない、ということらしい。
実際、藤原副社長のコメントに「我々は2%でいい」という文言が多く出てきます。クロスオーバー作り、2%の顧客を満足させるためのクルマではないと考えているようなのだ。
この考え方、変える気はないようだ。
マツダ筋によればアメリカ市場を見ている毛籠さんという取締役専務執行役員(マツダのナンバー3です)がアメリカ向けにクロスオーバーを作って欲しいとリクエストしたら「CX-5のようなSUVを売ればいいだろう」と却下されたと聞いた。かなり頑固。当然ながらマツダ3のクロスオーバーだって出ない。
■開発に本腰を入れていない? 4WDに興味のないホンダ
ホンダはどうか? 興味深いことに2輪部門はモトクロスからダカールラリーまで悪路を元気よく走れる本格的なオフローダーを作っているのだけれど、4輪部門を見ると4WDに全く興味持っていない。
おそらく少人数のチームで、細々と開発しているんだと思う。歴代の4WD、押し並べて中途半端な性能しか持っていない。
最初の「リアルタイム4WD」は前輪が滑ると、滑った分の半分の回転数しか後輪に駆動力を伝えらないシステムだったし、油圧クラッチ使うシステムも長くて滑り易い登り坂を走ったらオーバーヒートしていかんともしがたい状況になった。
新型フィット、FFより4WDの方が最低地上高低いという、理解に苦しむクルマ作りをしている。
そんなホンダもかつて「アコード・クロスツアー」という迷車を出していたし、新型フィットに「クロスター」というクロスオーバー風のモデルをラインナップ。
けれどユーザーだってバカじゃない。高い買い物だ。当たり前ながらホンキで作ってない商品など売れません。ということをホンダも認識しているため作らないんだと考えます。
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ということでマツダはXVのようなクルマを作る意思がなく、ホンダもユーザーから欲しいと思えるクロスオーバーを作れないという事になる。
どちらもホンキで作ったら相当売れると考えるのだけれど残念です。その分、トヨタやスバルなどが魅力的なクルマを作ってくれるんじゃなかろうか。
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