今の日産とホンダ足りないもの
高額車はともかくとして、現在の現実的な価格帯の日産車に足りないのは、過去の救世主が持っていた普遍的な個性に加え、明るさやほどほどの勢いといった雰囲気だと思う。
成功した日産車を思い出すと明るさや勢いが感じられ、車からいろいろなワクワクをもらっていた気がする。
現行日産車では、そんなワクワクを「低燃費なのに爽快な加速やワンペダルドライブの楽しさを持つ」ノート、セレナのe-POWERコンビから感じられる。形は問わないので現実的な価格でワクワクする車の登場を期待したい。
ホンダも年々企業規模が拡大し、背負うものが大きくなってきているのも分かるのだが、やはり前述したホンダらしい車を市販化する“勇気”に欠けることだと思う。
もちろん、リスクを負いたくないのは当然なのだが、単に無難な車ばかりではホンダの車を買う理由は薄いし、そうでないなら現行N-BOXのようなズバ抜けた完成度を持つ車を連発できればいいが、それも難しいだろう。
その中で筆者は、7月に登場するN-VANに強いホンダらしさを感じている。
軽1BOXバンのアクティバンの後継車となるN-VANは、N-BOXをベースに荷物の積み下ろしにも便利な助手席側のセンターピラーレスドアや積載量を増やす運転席以外の折り畳み機能の採用。商用車としての使い勝手の良さを備える。
さらに既報のとおり、スポーティな「COOLエディション」、リアバンパー内に100V電源まで備えるというキャンパー仕様の「FUNエディション」に加え、インパネシフトの6速MTまでラインナップするという。
この内容を見ると本来の商用はもちろん、広いスペースをアイデア次第で自由に使えて、MTで運転を楽しんだり、練習したりと幅広く使え、若者まで含めてハイエースのように愛される車になる可能性まで秘めているように感じる。
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ここまで両社には厳しいことも書いたが、これは「両社を応援したい」という気持ちや「両社にはその力がある」と信じているからこそ。
日産・ホンダにはトヨタの一人勝ちやユーザー離れが起きないよう、魅力ある車の拡充を心から願っている。
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