【レクサス、ベンツ、アウディ…】あのハイパワースポーツたちの本当の性能を知っているか!? 


■元GT-R開発責任者 水野和敏さんに聞く! kg/psに意味はあるか

いきなりですが、速さとパワーウェイトレシオの間に、関係はまったくありません。速さに関係するのは0~4000回転領域のトルクウェイトレシオです。

私はレースに携わっていた時に、回転数が回らないエンジンを作れというオーダーをしました。7000~8000回転の間しかパワーゾーンがないエンジンより、2000回転から4000回転の間でトルクウェイトレシオがしっかりあるクルマのほうが速いからです。

クルマを軽くして、パワーを上げればパワーウェイトレシオの数値は下がります。

でもそれでパワーウェイトレシオが“1”とか“2”のクルマを作っても、タイヤにかかる荷重が抜けちゃうようじゃ、まったく意味がないんです。

F1マシンは確かに軽量ですが、あれは空力によってダウンフォースがかかった状態を考えているからです。自重+空力による荷重。それでタイヤにグリップ荷重を与えているんです。だから静止した状態の車重から計算するパワーウェイトレシオには、何の意味もありません。

まとめますと、大事なのはパワーウェイトレシオよりもトルクウェイトレシオのほうで、そのウェイトっていうのは、空力ぶんも入れて考える必要があるよ、ということなのです。そこをわかっていないと、いくら見かけ上の数値はよくても、たいして速くもないスーパーカーしかできないよ、ということです。

数値だけを追ったパワーウェイトレシオには何の意味もなく、速さもともなわないという水野氏
数値だけを追ったパワーウェイトレシオには何の意味もなく、速さもともなわないという水野氏

水野氏にはあっさり否定されてしまったが、やはりパワーウェイトレシオの数値がよいクルマには、なぜかワクワクさせられるというのは事実。なので自動車メーカーには、今後ともこういうわかりやすいモデルを作り続けていただきたい。あっ、空力も忘れずにね♡


【番外編コラム・あのスーパーカーのkg/ps、戦闘機やロケットの加速力は?】

1970年代に巻き起こったスーパーカーブーム。ここではそのブームの中心にいたモデルたちのパワーウェイトレシオを紹介する。参考までに同時代の一般的国産セダン代表として、2代目カローラの数値も載せておいた。お楽しみください。

当時の子どもたちの憧れ、カウンタック
当時の子どもたちの憧れ、カウンタック

ジェットエンジンのパワーは通常、推力で表すため馬力への換算には特殊な計算式が必要になるが、我が国の主力戦闘機F-15は「10万馬力のエンジンを二機積んでいる」と自衛隊が説明してくれている。なのでそこから計算するとF-15のパワーウェイトレシオは「0.06」となる。

お次はロケットだが、アポロ計画で使われたサターンV型ロケット、第一弾ロケットの総出力は1億6224万psとの情報がある。重量は303万8500kgなので、そこから計算するとパワーウェイトレシオは驚異の「0.019」という結果に。

空を飛んでいるヤツらは、やっぱりケタ違いのパワーを持ってることがよくわかった。

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