2017年に登場したフォルクスワーゲン アルテオン。登場以来、日本におけるVWの旗艦車種となっている、スタイリッシュなファストバックの4ドアクーペだ。
そしてこのほどマイナーチェンジを機に、新たにワゴン版の「シューティングブレーク」が追加された。
オトナのクルマ選びにまた魅力的な選択肢が加わった。ピッカピカのニューモデルをご紹介!
※本稿は2021年10月のものです
文/岡本幸一郎、写真/ベストカー編集部、撮影/池之平昌信
初出:『ベストカー』2021年9月10日号
■スマートなライフスタイルを楽しめるワゴン
アルテオン、この2017年に登場したスタイリッシュなファストバックの4ドアクーペは、日本におけるVWの旗艦車種だ。そしてこのほどマイナーチェンジを機に、新たにワゴン版のシューティングブレークが、クーペの20万円高で追加された。
なだらかなルーフラインやあたかも後輪駆動であるかのように膨らんだリアフェンダーなどアグレッシブなデザインをクーペから受け継ぎつつ、ワゴンとしての機能が巧みに組み合わされているという。
マイナーチェンジではインテリアも大きく変わり、より上質で洗練された雰囲気となったほか、一気にデジタル化が進んで装備も充実した。
同一車線内全車速運転支援システム「トラベルアシスト」が標準装備されたのをはじめ、常時コネクティッドの新世代インフォテイメントシステムとオンラインサービスにより、スマートフォンの専用アプリで窓の閉め忘れや駐車位置などを確認したり、車両のドアの解施錠などを遠隔操作できるようになった。
気になるのは実用性。まず荷室は大型リアハッチを備えたクーペもけっこう広くて、最小時は大差ない。だが最大時となると当たり前だがシューティングブレークが圧倒的に広く、VDA容量はクーペ+約80Lの1632L。充分使えるラゲッジといえる。
後席の居住性も充分。成人男性平均+αの体格の筆者が座っても膝前はかなり広々としていて、頭上も余裕がある。
エンジンはパサート系には設定のない2.0TSIが搭載される。さすがは272ps/35.7kgmというだけあって、低速から力強く吹け上がりもスムーズだ。それを7速DSGがダイレクトに引き出すとともに、4MOTIONが着実に路面に伝えてくれる。
アダプティブシャシーコントロール「DCC」を標準装備する足回りは、アルテオンのキャラにふさわしく、よりダイナミックな走りを楽しめるように味付けされている。俊敏なハンドリングもパサートとは異質。とはいえ、あまり切れ味を鋭くしすぎていないあたりもまたVWらしい。
一方、スポーツモードを選ぶと、あらゆるものの手応えが増してサウンドも派手になるなど、RモデルやGTIに通じる側面も見せる。
価格はVWとしてはちょっと高めだが、SUVよりもワゴンが好みで、絶対的な広さよりも見栄えを重視する人に、こんなに魅力的な選択肢が現われたことを、ぜひ広く伝えたいと思う。
●アルテオン/567万9000~624万6000円
●アルテオン シューティングブレーク/587万9000~644万6000円
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