合成前提の大変さも!
――車内放送の担当を初めてどのぐらいですか?
「1982年に初めて来ました。ですので、キャリアは37年になりますね」
――はじめたころの収録の様子はいかがでしたか?
「朝10時から夕方5時まで、お昼休みを除いて話し続けました。読み上げる量が多いので、事前確認している時間がなかったので、収録本番時に初見で収録に臨んでいました。
音声合成システムが登場してからは、車内放送のCM部分や停留所が変更になったりしたときだけ、その部分の修正(再収録)となりますので、事前確認できるようになりました。ただ、20年ぐらい前に収録した私の声がいまも使われることになりますので、再収録した時と声があまり変わってしまうと違和感も出てしまいますので、できるだけ同じ感じで収録するようにします」
――実際バスの車内でご自分の声を聞いたことは ありますか?
「よくありますよ。スタジオ内で発生している時と、バスの車内で聞く自分の声では違うように聞こえてきます(スタジオとバス車内では環境が異なるため)。嫌だなあ、下手だなあとか、自分と思っているのと違うとも感じることがあります。初めて乗った路線では乗客のみなさまも、どこで降りたらよいか注意して聞いているので、わかりやすくということを心掛けて収録に臨んでいます」
岡田さんは最後に、「自分としては声の中に“やさしさ”というものを思いながら話しているので、それが伝わり、聞いてくださる乗客のみなさまが温かみを感じていただけるように…」とし、さらに「昔入れた声と今の声が変わらない限りはこの仕事を続けていきたい」と語ってくれた。
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