日本自動車販売協会連合会がこのほど、2022年上半期(1~6月)の乗用車系通称名別新車販売台数(速報)を発表した。それによると、ヤリス(ヤリス、ヤリスクロス、GRヤリス)が8万1580台を販売して2年連続のトップとなり、2位はカローラクロスなどの派生モデルが好調だったカローラ(前年4位)だった。
3位は6万5525台を販売したルーミー(前年2位)で、トヨタが2年連続で上位3車種を独占したのだが、このままトヨタ一強状態は続くのか、国沢光宏氏が分析する。
文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部、奥隅圭之、西尾タクト、トヨタ、ホンダ
【画像ギャラリー】トヨタ車一強状態は果たしてこのまま続くのだろうか? 写真でCHECK!(9枚)画像ギャラリー■今年7月はトップ10にトヨタ車は5台
今年7月の登録台数を見ていて思わずウナりました。何と! TOP10にトヨタ車が5車種しか入っていない! こんな状況は少なくとも直近の20年で見た記憶なし! 長い間、TOP10のうち基本的に7車種トヨタで、日産とホンダ1~2車種ずつということになっていた。TOP10に入る日産とホンダ車は「ほぼ」決まっており、ノートとセレナ、フリードとフィットですね。
2021年の総登録台数を見ると、5位にノート。10位フリード。それ以外はすべてトヨタ車だ。しかし! 今年7月の登録台数を見たら、表のとおり。3位にノート、5位フィット、6位セレナ、8位ステップワゴン、9位フリードと、けっこう上位にトヨタ車以外が食い込んでます。1~6月の登録台数だってTOP10にトヨタ車以外4車種も入っている! 実は今年に入ってトヨタ厳しい。
では、トヨタ人気に陰りが出てきたのかとなれば、そんなことはまったくない! むしろトヨタ車の人気はジワジワ上昇している。トヨタのWebサイトで納期の目安を随時公表しているのだけれど、大半の車種で納期半年以上。具体的に車種を挙げると、カローラクロスやノア、ハリアーを始め納期1年以上が多数。というか、いつ納車できるか目安すら出せない状況にあるようだ。
■ニーズがあっても生産できない状況にあるトヨタ車
私は今年の3月にノアを契約した。納期は秋くらいだと言われたけれど、連絡あって「来年の3月には何とか」という状況。アルファードなんかフルモデルチェンジのタイミングが決まっており、それまでに作れる台数以上のオーダーを受けているそうな。
一方、フィットは納期1カ月。人気のフリードやステップワゴンで納期半年といった状況。日産もノートやセレナの納期はトヨタほどじゃない。
7月の対前年比の台数で考えるとノートは125%、フィット121%、セレナ119%と軒並み前年の7月を超えている。トヨタはどうかとなれば、1位のヤリスで80%、4位のルーミー55%、本来なら1万台以上売れても不思議じゃないアクアが5168台で前年比65%。新型クラウンなんか最初から納期1年と言われるほど。ニーズあっても生産できない状況にあるということ。
コメント
コメントの使い方車売るなら、半導体作れや。日本の技術なら、なんの問題もない。海外でできないなら、日本で作れるはず。