ちょっと面白いデータを「発掘」しました。
「なんでトラックドライバーという職業に就いたか?」さらに「トラックの運転を生涯の仕事と考えているか」を聞いたトラックドライバーへのアンケートなんですが、これがなかなか興味深いデータなんです!
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
*2013年2月発行トラックマガジン「フルロード」第8号より
トラックドライバーの志望動機は?
そのアンケートとは、全日本トラック協会が行なった「プロドライバーの生活と意見 ~プロトラックドライバー2405人に聞きました~」というもの。
ちなみにこのアンケートは、1976年から隔年で、1996年からは毎年行なわれていましたが、残念ながら現在は行なわれておらず、2007年の「~2405人に聞きました」が直近のアンケートになります。
そのアンケート結果を見てみると(回答者数2373人/複数回答可)「なんでトラックドライバーという職業に就いたか?」の志望動機の堂々の第1位は、「クルマが好きだから」が54.4%でブッチ切りのトップ。ちなみに「クルマが好きだから」は、調査開始以来連続の第1位、すなわち不動の第1位です。
ついで、第2位「比較的収入が多いから」33.1%、第3位「各地に行けるから」22.6%、第4位「他にすることがない」10.5%、第5位「役立つ仕事だと思うから」7.7%、第6位「家族、友人などのすすめ」6.5%、第7位「その他」4.1%の順になっています。
なにしろトラックドライバーは、クルマが好きな人が多いんですね。クルマ離れが喧伝される昨今ですが、トラックドライバーのクルマ好きは今も健在でしょう。
トラックドライバーは生涯の仕事? 仕事をしていく上での希望は?
全ト協のアンケートでは、「トラックの運転を生涯の仕事と考えているか」も聞いています(回答者数2341人)。その結果、「考えている」が51.2%、「考えていない」が48.8%で、やや生涯の仕事派が優勢です。
ちなみに転職を考えている人は、「会社を変わり、違う職種に変わりたい」が28.8%、「違う会社に変わりたい」が9.5%、「同じ会社で、違う職種に変わりたい」が8.0%という結果ですが、実は「まだ具体的に考えていない」が53.7%で過半数を占めています。
また、「現在の仕事をしていく上でどのような希望がありますか」という設問に対しては(回答者数2347人/複数回答可)、第1位が「給料をもう少し増やしてほしい」で70.1%と断トツの結果に…….
ついで第2位が「休日を増やしてほしい」で32.6%、第3位が「年金制度等、定年後の生活を保障してほしい」で31.3%、第4位が「労働時間を短縮してほしい」で26.7%、第5位が「荷役作業の機械化を図ってほしい」で14.3%、第6位が「新車に乗りたい」で12.7%、第7位が「社宅等福利厚生面を充実してほしい」で11.0%、第8位が「その他」で2.4%となっています。
ちなみに、このアンケートの回答者の平均年齢は43.0歳、トラックドライバー歴は平均16.6年、そして平均月収は手取りで30万2370円という結果が出ています。
これは全産業の33万4910円(毎月勤労統計調査年報2007年)と比較しても低い水準になっており、「給料を上げてほしい」は、今も昔もトラックドライバーの切実な声といえます。
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