2022年10月3日に発売開始されたタントファンクロスは、拡大するアクティブ系スーパーハイトワゴン市場に「日常を越えて、楽しい時間を過ごせるアクティブなクルマ」としてタントシリーズに追加されたモデルです。
今回は、新しい選択肢となるタントファンクロスがアウトドアに適しているモデルなのか考察します。タントファンクロスは、ライバルが増えているアクティブな軽スーパーハイトワゴンとしてヒットするのでしょうか。
文/齊藤優太、写真/DAIHATSU、SUZUKI、HONDA、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】アクティブ感あふれるタントファンクロス登場!! 軽スーパーハイトワゴンのライバルと写真で見比べる!(33枚)画像ギャラリー車中泊・アウトドア需要あり? 新たに追加される「タントファンクロス」とは
2022年8月22日に先行情報の公開と先行予約が開始されたタントファンクロスは、自然になじむデザインやミラクルオープンドアをはじめとする便利な機能などが特徴の新しいタントシリーズです(編注:2022年10月3日に発売開始)。
新モデルのタントファンクロスの魅力は、多機能な室内空間だといえるでしょう。執筆現時点(2022年9月中旬現在)でわかっているタントファンクロスの主な機能は次のとおりです。
・専用デザインのエクステリア(前後バンパーやガーニッシュなど)とインテリア(アクセントカラーやシート表皮デザインなど)
・タントシリーズの特徴である助手席側ミラクルオープンドア(ピラーインドア)や運転席ロングスライド
・上下2段調整式デッキボード
・防水加工がされた後席のシートバック
・デッキサイド右側と天井のラゲッジルームランプ
・後席右側のUSBソケット(1口)
・ウェルカムオープン機能(乗車時に電子カードキーを持ってクルマに近づくとパワースライドドアが自動で解錠してオープンする機能)
・タッチ&ゴーロック機能(自動ロックの予約機能)
・助手席イージークローザー/スライドドアイージークローザー(左右)
・キーフリーシステム(キーを使わずに施錠と解錠ができる機能)
・9インチHDディスプレイ
・音声認識機能
・ワイヤレス接続対応のApple CarPlay(Android AutoはUSB接続)
・2種類のラインナップ(FUNCROSS/FUNCROSS TURBO)
・全13色のカラーバリエーション(モノトーン:8色、ツートーン:5色)
・カータープやルーフキャリアなど純正アクセサリーの用意
タントファンクロスは、タントシリーズならではの魅力に、アウトドアや車中泊などアクティブなライフスタイルにも対応できるアイテムが充実しているということが特徴となっています。
タントファンクロスは、タントシリーズの特徴をそのままに、ユーティリティを向上させる装備が追加されたモデルとなっているため、車中泊やキャンプなどのアウトドアにも対応できるでしょう。
詳細は明らかとなっていませんが、タントファンクロスには、これまでのタントシリーズと同じように前席と後席の多彩なシートアレンジが採用される可能性が高いです。
多彩なシートアレンジに、上下2段調整式デッキボードを組み合わせれば車内で横になって足を伸ばすことができるでしょう。ただし、室内のフロアを真っ平ら(フルフラット)にするのは難しそうです。
もし、タントファンクロスで車中泊するのであれば、厚手のマットを用意する必要があるでしょう。
多彩な魅力を持つ軽スーパーハイトワゴンで車中泊するときの注意点とは?
車中泊やキャンプなどにも使えるアクティブな軽スーパーハイトワゴンは、タントファンクロスの追加によって、ホンダ N-VANやスズキ スペーシアベースとのライバル争いが激化する可能性が高いです。
アクティブなライフスタイルにも使える軽スーパーワゴンには、スタイリングとユーティリティを両立した新たな選択肢の「タントファンクロス」、マルチボードによって室内空間を自由に変えられる「スペーシアベース」、運転席以外をフルフラットにできる「N-VAN」があり、それぞれに個性があります。
一言で「車中泊やキャンプにも適している軽スーパーハイトワゴン」と言っても、室内のアレンジやラゲッジルームなどの使い勝手は、それぞれのモデルで異なります。そのため、クルマを選ぶときは、実車を見に行き、室内のアレンジや荷室の使い勝手などを確認してから購入を決めましょう。
車中泊やキャンプなどのアウトドアを目的として軽スーパーハイトワゴンを選ぶときは、室内のアレンジのしやすさやフロアが完全にフラットになるかなどの使い勝手に注目しましょう。また、アウトドアにも使える派生モデルの軽スーパーハイトワゴンの車内で寝るときには、厚手のマットを用意することをおすすめします。
新たにタントシリーズに追加されるタントファンクロスをはじめ、N-VANやスペーシアベースは、乗用車から派生して誕生したモデルです。そのため、室内を完全にフラットにできるモデルが多くありません。フラットで広い室内を求めるのであれば、スズキ エブリイやダイハツ アトレー/ハイゼットカーゴなどの軽商用車のほうがよいでしょう。
ただ、デザイン性と利便性と乗り心地を両立しているという点では、乗用車をベースとしているクルマのほうがよいと言えます。そのため、普段は通勤や買い物などに使い、休日に車中泊やキャンプなどのアウトドアに出かけられるクルマがほしいのであれば、タントファンクロスやスペーシアベースなどアクティブな軽スーパーハイトワゴンを選ぶとよいでしょう。
●タントファンクロス価格
ファンクロス:172万1500円(2WD)/184万2500円(4WD)
ファンクロスターボ:180万9500円(2WD)/193万500円(4WD)
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