あおり運転はもはや社会問題化しているが、最近では、あおられているようなシチュエーションを作り出すため、故意にノロノロ運転をするなどの迷惑行為を行うあおられ屋の存在もささやかれている。テレビに画像を提供したい、動画サイトにアップして登録者数や再生回数を稼ぎたい、SNSのフォロワー数を増やしたいなど動機はさまざまだが、いずれにせよ一般ドライバーにとっては迷惑きわまりない存在であることは間違いない。
そこで今回は、新手の迷惑ドライバー、あおられ屋をどのようにあしらうべきかを検証したい。
文/藤原鉄二、写真/写真AC
【画像ギャラリー】挑発にのったら負け!! 挙動不審車を回避せよ(6枚)画像ギャラリー晒され被害に要注意!! あおられ屋って?
度を超したノロノロ運転、不必要なところで何度もブレーキを踏む、蛇行するように車線を変更して後続のクルマの走行を邪魔するなど、周囲のドライバーをイライラさせるような運転をわざと行い、あおり運転を誘発しようとするのがあおられ屋。
挑発にのって車間を詰めたりすると、あおり運転の被害を受けたと主張してドライブレコーダーの動画を動画サイトやSNSにアップしたり、テレビ局に提供したりする。挑発にのったドライバーは「晒し行為」の被害者となってしまうのだ。
悪質な場合はナンバーなどを隠すことなく公開されたり、通報されたりして危険運転の加害者として厳罰に処せられるということもあり得る。検挙されているシーンを動画撮影するようなあおり屋さえいるという噂も。
動画再生回数を稼いで広告収入を得たり、SNSのフォロワーを増やしたいらしいが、罠にハマって晒されてしまったほうは下手したら社会的信用を失ってしまうなど、深刻な状況に陥る可能性がある。
また、一度世に出てしまった画像をすべて消去することはほぼ不可能。たとえ冤罪とわかったとしても未来永劫、プライバシーはダダ漏れ状態になるおそれもあるのだ。
あおられ行為は違反を問われない?
もちろん、あおられ屋の行為も妨害運転と見なされる。想定されるのは、通行帯違反、進路の変更の禁止違反、安全運転の義務違反、最低速度違反などだ。
ただし、現実問題として自分が行ったあおり運転は相手の挑発行為に起因したものだと主張してもそれを立件するのは難しい。たとえば、相手が故意にノロノロ運転をして車線を防いでいたと訴えても交通違反は基本は現行犯であり、さらに相手が故意であったことを否定すれば立件することは難しいのだ。
とはいえ、たとえ挑発が原因であったにせよ、車間を詰めたりしてしまったという行為自体は車間距離保持義務違反なので、無罪放免とはならない。
では、怪しい挙動をするクルマに遭遇してしまったらどう対処すべきなのかを事項で考えていきたい。
コメント
コメントの使い方