これまで快調に走っていたのに、ある日愛車から聞き慣れない音がする……。さらに変な臭いがしてきた、なんて経験はないだろうか? こうした異音・異臭はクルマに何かが起こっているサインであることがほとんど。では、具体的には何が原因で異音や異臭がするのか? ケース別にみていくことにしよう。
文/長谷川 敦、写真/スバル、日産、メルセデスベンツ、写真AC、Adobe Stock
キシみ音はブレーキや足回りの不調を疑え!!
■キシみ音はブレーキパッド不調の可能性大!
ブレーキを踏んだ時に「キュ(ギュ)ー」あるいは「キーキー」などの音がしたら、それはブレーキパッド、またはブレーキシューが摩耗した結果かもしれない。当然のように、減ってしまったブレーキパッドでは本来の制動力が得られず、そのまま走行を続けるのは危険だ。
キシみ音が発生するのは、パッドが減ると摩耗センサーが露出してそれがブレーキローターと接触するから。つまり深刻な事態になる前にクルマが警告してくれているのだ。
ブレーキパッドやシューの摩耗は放っておいても絶対に改善されない。ここは本格的にブレーキが利かなくなる前にディーラーや整備工場にチェックを依頼し、必要ならばブレーキパッドを新品に交換する。もし異音がブレーキパッドによるものでなかったとしても、プロが点検すれば本当の原因が見つかることも多い。
■ブレーキじゃないキシみ音はサスペンションの可能性あり
ブレーキを踏んでいるワケじゃないのにどこからか「ギシギシ」と音が鳴る。こんなケースではサスペンションに問題がある可能性が考えられる。
一般車のサスペンションにはゴム製ブッシュが使用されていて、ゴムには経年劣化してしまうという特性がある。つまり、長年に渡って使われてきたゴムが硬くなり、これがキシみ音の原因になっているのだ。
あるいはショックアブソーバー(ダンパー)が劣化しているということもある。いずれにせよ、あまりに異音が大きい場合は工場でチェックしてもらうのがお薦めと言える。
まだある! 注意したい走行時のキーキー音
ブレーキングの際中ではなく、さらにはサスペンションが動くような状況でもない。ただ真っ直ぐ走っているだけなのに、クルマの下側から「キーキー」と音がする……。こんなケースで疑うべきは駆動系だ。
タイヤ(ホイール)を支えるベアリングが油切れを起こしている、もしくはベアリングが寿命を迎えている場合、それは異音となって現れる。この異音が走行中にのみ鳴るのであれば、まずはベアリングを確認したい。これで即走行不能になるケースはほとんどないが、やはり早めの対策が吉となる。
コメント
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