世界中の自動車メーカーがしのぎを削るSUVの電気自動車。もちろん、日本の自動車メーカーでもトヨタがbZ4X(スバルからはソルテラ)、日産がアリアを世に送り出している。
先進性や内外装の質感、コストパフォーマンス……などなど、国産の電動SUVでより高いレベルに君臨するクルマはどちらか、直接対決で決定!!
※本稿は2023年1月のものです
文/鈴木直也、写真/ベストカー編集部、撮影/平野学
初出:『ベストカー』2023年2月10日号
■洗練度合いはどちらが上だ!?
アリアとbZ4X(ソルテラ)は、現在の日本を代表するBEVと言っていい。
アリアB6は66kWh、bZ4Xは71.4kWhのリチウムイオン電池を搭載し、WLTCモードでそれぞれ470kmと540km(4WD)の航続距離を確保。
今回の取材でも、都内でグルグル撮影をしてから横浜を往復するなど、けっこう走ったなーと思っても残り航続距離は250kmくらいあり、充電量についてはとりあえず全然不安なく足として使える感触がある。
BEVはドライブフィールの差が少ないと言われるが、この2台を乗り比べてみると、さまざまな面で洗練度が高いのはアリアのほうだ。
初期モデルでは乗り心地に変なボコつきがあったが、試乗したモデルのサスペンションはいたってしなやかで、静粛かつエレガントにすいすい走る。
対するbZ4Xは、低速域では特に路面からの入力がダイレクトに伝わってきて、身のこなしが重厚感に欠ける印象だ。
■bZ4Xは無味乾燥な印象
インテリアのデザインや雰囲気づくりをふくめて、高級感や優雅さでアリアのほうが一枚上。bZ4Xのほうが価格が高いのに、いまいちビジネスライクで無味乾燥な印象がある。
それにしても、BEVは短時間の取材では試しきれない性能要件がたくさんあり、そのへんが消化不良になるのがもどかしい。
代表的なのが、最近ネットで炎上しているbZ4Xの充電マネジメント。耐久信頼性を何より重視するトヨタだけに、バッテリーを傷めないようにbZ4Xは急速充電時に入力を絞る傾向があり、90kW充電器に接続しても75kW程度の速度しか出ないといった不満の声が上がっているらしい。
チョイ乗りではわからない課題こそが、実はBEVの重要な評価ポイント。自動車メディアにとっても難しい時代が来たと言えますねぇ。
コメント
コメントの使い方雑な記事
アリアとbZ4Xと比べる事自体勉強不足