9月と3月と言えば決算期のため、クルマを購入するにピッタリの時期と思っている人も多いハズ。でも閑散期となる4月は予期せぬ大幅値引きなど期待できそうだが、実際どうなの!?
文:佐々木 亘/写真:ベストカーWeb編集部
■ほぼ毎月開催!? イベント中は値引き甘いが特典多数
1月から12月まで、自動車ディーラーで発生するイベントは決まっており、それによりクルマは多く売れる。
1月は初売りセール、2月から3月は決算セールが待ち受ける。5月後半から6月はボーナス商戦となり、7月後半から9月までは中間決算へ向けて夏休みの家族を狙ったイベントを多く組み込む。そして11月後半から12月は初売りの前倒しを行っているのが、昨今のディーラーの年間イベントの流れだ。
来場プレゼント・成約プレゼントや特別金利、特別に値組みされた特選車など、イベントではお買い得になる(と思われる)要素が数多く用意されている。
営業マンたちは、注文数を確保するために動き出し、その間の商談には「効率」が求められていくのだ。
お得な雰囲気のあるディーラーのイベント期だから、自動的にクルマが売れてしまう。営業マンが商談に本腰を入れずとも注文数は確保できるため、値引き自体は弱いのがイベント時期の特徴だ。
さらに、購入条件が厳しく時間がかかりそうなお客さんからは早々と撤退し、次の客へ対応するというスタンスにもなりやすい。
イベントがある時期は、じっくりと腰を据えて商談するというタイミングではないのが分かっていただけたと思う。イベント期間は、即決即断が求められ、驚きの値引きなどは出にくくなるのだ。
■絶好のタイミングはディーラーが暇なとき!! 希望価格は安めに!!
自動車ディーラー営業マンとしてクルマを売ってきた筆者が、「何月にクルマを買うべきか」と問われたら、「4月か10月」と答える。付け加えるなら「ディーラーが暇なとき」が一番いい購入タイミングだと思う。
じっくりと営業マンと仲良くなり頑張ってもらうために、あえて閑散期を狙いたい。筆者の経験上でも、「この商談は結構値引いたな」と思い出すのは4月や10月の商談だ。通常は店長決裁までだが、この時期だと役員決裁で大型の値引きを入れ、注文をもらうこともあった。
4月は決算期が終わり、お店によっては人員も入れ替わって心機一転、ロケットスタートを切ろうと志高くお客様を迎え入れる時期でもある。10月も同様、中間決算を終え期末へ向けて背中を押される時期だ。店長などの管理職は、ここが勝負所と思っている。
しかしながら、営業スタッフは動きが鈍い。少し待つとイベントが待っており、「イベント時期の来月から本格稼働するか」と気を抜くスタッフも少なからずいる。気がつけば、月の半ばまで受注がゼロなんてこともしばしばだ。
そこへきて、イベントが無く客の入りも悪い状況。少ない商談機会を何とかものにするべく、営業マンはもちろん、値引きの額を決定できる管理職も前のめりになるのが4月と10月の傾向だ。
閑散期の平日が、最高の狙い目だと筆者は思う。商談の中で何気なく「今月も売れてるんでしょ?」などと聞いて「いやぁ、今月は厳しくて」などと返ってこれば、機は熟したと見て間違いない。
あとは、自分の納得するラインを少し超えた、少々無理めな所が妥結ラインと伝えて営業マンの動きを待つ。お店として、会社として数字が厳しい時期であれば、多少厳しめな交渉でもテーブルについてくれることが多くなるだろう。
イベント時期ではないので、プラスアルファのプレゼントなどは無いが、不要なものをもらうくらいなら、その分必要なものを安く買えたほうがいい。閑散期のディーラーは、プレゼントなどでごまかしが効かない分、本気の値引きで応えてくれるはずだ。
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