かなり売れたパッソがいよいよ終売に……。ヤリスの陰に隠れてしまった印象だが、じつはフルモデルチェンジのウワサも!! 初代&現行モデルはかわいらしさ満載のデザインだったが、新型はどうなる!? パッソが再び売れるための条件とは!?
文:佐々木 亘/写真:ベストカーWeb編集部
■23年の歴史に幕!! ここから続々とダイハツOEMモデルが消える!?
2004年にトヨタとダイハツの共同開発車として誕生したパッソ(ダイハツ名ブーン)。ヴィッツよりも小さく、トヨタ最小のエントリーモデルだったことから「プチトヨタ」という可愛いキャッチフレーズが付けられた。その後2010年に2代目モデルにバトンタッチ。
現行モデルは2016年に販売開始に。初代・2代目と違うのは、共同開発車ではなく、ダイハツ・ブーンのOEM車となったこと。パッソは、レトロな雰囲気を醸し出すMODAを登場させるなど、精悍なトヨタラインナップの中で、ひときわ愛らしさを表に出し続けたクルマだ。
登場から19年余り、個性を貫き続けてきたパッソだが、2023年6月頃を目途に、トヨタラインナップから姿を消すという情報が入ってきた。(生産は9月頃まで続く模様)
さらに、軽自動車のピクシスジョイ(ダイハツ名キャスト)の取り扱いも6月に終了し、トヨタラインナップからダイハツOEM車種が次々と姿を消す。他車種の販売終了情報もあり、2023年春~夏へ向けて、トヨタラインナップが大きく変化することは確定的だ。
なお、パッソについては、現在予定されている生産枠が埋まり次第、オーダーストップとなる。多くの販売店では、既にオーダーできない状態であり、枠の残る販売店でも3月中にはすべて埋まる予定だ。パッソがついに販売の幕を下ろす。
■パッソに新型なし!? ブーンはフルモデルチェンジの可能性大
トヨタでの取り扱いが終了するパッソだが、OEM元のブーンは、ダイハツで次期モデルの準備が進んでいるようだ。ダイハツにとってブーンは貴重な登録車、それだけに新型にも頑張ってほしいところだろう。
DNGAプラットフォームを使用し、走行性能を高めた新型ブーンには、初代に設定された「カスタム」や「X4」を彷彿とさせるホットハッチグレードも準備される予定である。ただ、着々とブーンが新型登場へ向けて歩を進める一方、新型ブーンをトヨタがOEM販売するかは不透明な状況だ。
パッソがカローラ店専売だった時代と大きく違い、現在のトヨタではパッソとヤリスが同じお店の中で売り比べられている。
トヨタのコンパクトカーとしてはヤリスを選ぶユーザーが圧倒的に多く、パッソの出番はほとんど回ってこないのが現状だ。
ラインナップのスリム化を進めるトヨタとしては、パッソの代わりはヤリスのガソリンモデルで十分務まるという判断をしても不思議ではない。トヨタ パッソは、ここで終焉と考えるのが妥当な方向なのだろう。
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