「何もしてないのに壊れた」は、クルマの場合「何もしてないから壊れた」です!!長持ちに必要な整備と年数のポイント

年1回は、エンジンオイルやオイルフィルター、エアクリーナー、ワイパーブレードの交換を

 また、消耗品の定期的な交換も怠らないようにしたい。クルマには定期的な交換が必要なものがいくつかあるが、1年ごとに交換したいのが、エンジンオイルやオイルフィルター、エアクリーナー、ワイパーブレードなどだ。数千円~2~3万円程度の費用がかかるが、エンジンオイルやオイルフィルター、エアクリーナーは、エンジンの状態を維持するためには交換必須だし、ワイパーが正常に作動しなければ雨の日の運転で大変なことになる。クルマの使用状況がハードならば、1年を待たずに交換も必要だ。

エアフィルターは、エンジンに取り込む空気をろ過するもの。エンジンの正常な作動には必須のものであり、フィルターなので当然汚れる(PHOTO:Adobe Stock_ Eakrin)
エアフィルターは、エンジンに取り込む空気をろ過するもの。エンジンの正常な作動には必須のものであり、フィルターなので当然汚れる(PHOTO:Adobe Stock_ Eakrin)

2~3年に1回で、タイヤやバッテリー、ブレーキオイルの交換を

 それよりも少し長いサイクルである2~3年で交換が必要となるのは、タイヤやバッテリー、ブレーキオイルなどだ。タイヤの摩耗については前述したとおりだが、タイヤは「生もの」ともいわれるように、経年劣化によってしなやかさやグリップが失われることで、本来の性能が発揮できない状態になっていることがある。バッテリーはエンジン始動時のセル回転の様子がいつもと違う(遅い、音がする等)と感じたら、そろそろ寿命と考えるようにしたいし、ブレーキオイルは、走行距離を基準とするならば、1万km前後を走行したタイミングでの交換がちょうどよいとされている。

 1年ごとの法定点検をさぼらずやっていればこれらについてもみてくれるため問題ないと思うが、逆にいえば法定点検をさぼっていると、突然エンジンが起動しなくなったり、ブレーキの作動が鈍くなったりなど、怖い状況に陥る可能性も否定できない。

バッテリーの使用限界は3~5年とされているが、エンジン始動時のセル回転の様子がいつもと違う(遅い、音がする等)と感じたら、そろそろ寿命と考えるようにしたい(PHOTO:Adobe Stock_varts)
バッテリーの使用限界は3~5年とされているが、エンジン始動時のセル回転の様子がいつもと違う(遅い、音がする等)と感じたら、そろそろ寿命と考えるようにしたい(PHOTO:Adobe Stock_varts)

その他の部品については、点検や車検で指摘されたら素直に交換を!!

 また、3年を目安に交換したいのが、ミッションオイル、デフオイルなどだ。MT車だと走行5万km程度、AT車用だと5~10万km程度が交換タイミングと、自動車メーカーは推奨している。この辺りは、メーカーや車種でバラバラとなっていることが多い。さらに長期的(5年以上)には、サスブッシュ類、タイロッドブーツ、エンジンマウント(液封インシュレーター)、ショックアブソーバーなど、走行性能に影響しやすいパーツも劣化が進んでいる可能性があるので、定期点検や車検のタイミングで指摘をされたら、素直に部品交換するようにしてほしい。

 交換のタイミングは、車種やエンジン特性、走行状況、走行場所、運転操作などによってさまざま。もし「替え時」を見極めることが難しければ、自動車ディーラーや整備工場、カー用品店、ガソリンスタンドなどのショップへ相談するなどで、プロにアドバイスをもらうのが手っ取り早い。

クルマに愛着をもつようにすることは、積極的なメンテナンスに繋がるはず

 直接、走行性能に影響を及ぼすものではないが、洗車と車内清掃もお薦めしたい。特にいまの季節は、花粉や黄砂によって、クルマのボディ表面には細かな埃が多く積もり、これを放置してしまうとしみなどの原因となってしまう。車内も人が乗ることで生じる湿気によって、フロントガラス内側が汚れたり、エアコン内にカビが発生したり、シートに染み込んでしまった汗や食べこぼし、ペットの毛など、乗れば乗るほど汚れが蓄積されていき、放っておくと、いやな臭いの原因にもなる。

 洗車や車内清掃をしてクルマに手間と時間をかけることで、クルマに興味がない人でも愛着がわき、ほかのメンテナンスにも積極的になることができる。メンテンナンスにはお金がかかるが、クルマの状態がよければ、故障による出費を防ぐことができるばかりか、下取りで高査定となる可能性もあるなど損することはない。お得なカーライフを過ごすためにも、簡単なメンテナンスは、できれば自分で行うようにしたいところだ。

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