新型プリウスPHEVを筆頭に電動モデルなどに採用されがちなホワイトアウトされたテールランプ。今やすっかり意識高い系クルマのマストアイテム的になっているけど、かつてカスタムの王道的存在だったような……。いつから当たり前の存在になった!?
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■90年代はカスタムの定番!! 怪しさバツグンのカッコよさ
クリアテールが一躍人気アイテムとなったのは、1990年代に巻き起こったミニバン&ワゴンカスタムブームが発端といって間違いないだろう。
初代ステップワゴンやS-MXといったミニバン系。日産 アベニールやトヨタ マークIIワゴン/バンなどのステーションワゴン系をベースとし、エアロパーツにローダウン、メッキのフェンダートリムにメッキホイール。
気合いの入ったユーザーはスムージングまで施して、ラゲッジスペースには大きなウーファーを積んでいた車両が一世を風靡した時代である。
これらの車種には当たり前のようにクリアテールが装着されており、人気の高かったブラックのボディカラーと相まって、モノトーンのいかにも妖しい雰囲気を漂わせていたのだった。
このクリアテールブームはVIPセダン系や軽自動車のカスタムにも飛び火し、クリアテール装着のセルシオやワゴンRなどが街にあふれた時代でもあったのだ。
ちなみにこのアフターパーツとしてのクリアテールは、当然ながらランプ自体に色が入っていないため、本来であれば着色された電球を使用して赤いブレーキやオレンジのウインカーを点灯させなければならない。
だが、着色された電球の色が透けて見えるのを嫌って普通の電球を使うという迷惑なカスタムユーザーも少なからず存在していた(もちろん整備不良扱いだ)。
■ワイスピブームでユーロテール流行!! 純正採用続々
その後、カスタムの流行は移り変わって2000年前後になるとスポコンブームが到来。
2001年にワイルドスピードの1作目が公開されると、瞬く間に人気のカスタムジャンルになった(初期のワイルドスピードは現在のシリーズとは異なり、ストリートレーサーが中心のストーリーだった)。
そこで一躍人気となったのが、クリアテールの発展形ともいえるユーロテールだった。
このユーロテールはクリアなテールランプユニットの中に個別に着色されたレンズが配置されているもので、一目でカスタムパーツとわかる見た目と立体感のある造形がカスタムユーザーの中でブームとなったのである。
名前の由来は諸説あるが、その後はアフターパーツとしてだけでなく、新型車両の純正テールにも採用されるようにも!!
代表的なものでは1998年にデビューしたアルテッツァや2000年デビューのBMW 3シリーズコンパクトなど、国内外の車両に装着されていた。
つまりクリアテールはこの辺りからカスタムパーツから純正パーツになりつつあり、徐々に市民権を得てきたと言えるだろう。
コメント
コメントの使い方クリアテール大嫌い^^; 安っぽい。赤色のUSテール改造も今は定番だし、殻割してのメッキ部をブラックアウトも多くなった。クリアテールの淵の黒ずみやコケが取りにくいのはなんとかして欲しい。