欧州勢に数多あるEVのラインナップのなかでも、特に盛り上がっているのが「クロスオーバーEV」。売れ筋だけあって各社レベルの高いモデルを用意している。そして、日本勢代表の日産 アリアはヤル気満々の海外勢をどう迎え撃つのか? 今回は4台を徹底比較!!
※本稿は2023年2月のものです
文/片岡英明、写真/ベストカー編集部、撮影/中里慎一郎、平野学
初出:『ベストカー』2023年3月26日号
■欧州ではクロスオーバーEVが主流に!!
ヨーロッパではミッドサイズのクロスオーバーEVが一気に増え、これが1つのグループを構成する勢いだ。それなりのバッテリー容量を積むことができ、持て余さないボディサイズだから人気が高まっているのだろう。
時代に先駆けて電動化に舵を切ったボルボ、アウディ、VW(フォルクスワーゲン)は本命の意欲作を投入してきた。デザインだけでなく駆動方式の違いにも注目だ。迎え撃つ日産はアリアを投入し、間もなく電動駆動に4輪制御技術の「e4ORCE」を搭載した4WDも加わる。
■それぞれ個性がはっきり分かれる!!
アウディとVWは後輪駆動の2WDで新境地に挑んだ。素直なハンドリングで航続距離も長い。アウディはルックスも目を引く。
アリアは前後2つのモーターの出力とブレーキ制御を緻密に統合制御し、驚くほど高いコントロール性を実現した。氷結路などの滑りやすい路面でもアンダーステアを上手に抑え込み、優れたライントレース性を見せつける。
ボルボのXC40リチャージは外観こそ平凡だが、走りの洗練度が高く、4WDはパワフルさも文句なしだった。応答レスポンスの鋭いBEVは、4WDも2WDも電子制御の緻密さが際立っている。
■フォルクスワーゲン ID.4 Pro
・全長×全幅×全高:4580×1850×1640mm
・ホイールベース:2770mm
・車両重量:2140kg
・最低地上高:─
・最小回転半径:5.4m
・モーター出力:204ps/4621-8000rpm
・モータートルク:31.6kgm/0-4621rpm
・電力消費率:139Wh/km
・一充電航続距離:618km
・総電力量:77.0kWh
・サスペンション:ストラット/マルチリンク
・タイヤサイズ:F:235/50R20 R:255/45R20
・価格:648万円
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