ゴルフ好きのスポーツカーオーナーであれば当然愛車でゴルフに出かけたくなるわけだが、問題となるのがキャディバッグの積載性だ。
そこで今回は、使えなそうで案外いける、おひとりさまゴルフ仕様のスポーツカーのお薦めモデルをピックアップしてみた。
文/藤井順一、写真/トヨタ、スバル、ポルシェジャパン、ホンダ、マツダ、FavCars.com、藤井順一
助手席に載せればいいってもんじゃないのが難しいところ…
ここ数年、限られたラゲッジスペースでも無理なく積める、小ぶりなキャディバッグを求めるスポーツカーオーナーからの問い合わせが都内のゴルフショップに多く寄せられているという。
実際、2023年モデルの新作キャディバッグには軽量小ぶりなモデルが以前に比べて格段に増えた。
“そんなの助手席のスペースに載せればいいのでは”という声もあるだろうが、コーナーを曲がるたびにキャディバッグが不安定に左右に動くのは安全面に問題が生じたり、内装を傷つけるおそれがあるため、あまり好ましくはない。
そう考えると、平成生まれのスポーツカーはなかなかにゴルファー想いだった。一般的な通常サイズ(8.5インチ)のキャディバッグがトランクにすっぽり収まってしまうモデルが少なくないからだ。
そこで次項からは、キャディバッグが安心して積めるお薦めの平成生まれのスポーツカーを紹介していこう。
NB型・NC型ならボッチゴルフもこなせるマツダ・ロードスター
世界に誇るニッポンのスポーツカー「ユーノス・ロードスター」の第2世代、初代「マツダ・ロードスター(NB)」はキャディバッグをトランクに収納できるスポーツカーだ。
1998年に発売された初代マツダ・ロードスターのトランクは幅1200(開口部950)×深さ350×奥行500mmで容量144リッター。トランクルーム床下にスペアタイヤを積載したことで低重心化とともにフラット化されたトランクの積載力は想像以上に広め。
さすがに長尺のドライバーまではそのまますっぽり収納とはいかないが、大柄なカートタイプキャディバッグでも十分収納でき、小ぶりなスタンドタイプキャディバッグなら、工夫次第では2本入る程度の奥行だ。
積載性という意味では、2005年のマツダ・ロードスター(NC)のトランクも良い。全幅が1720mmまで拡大し、3ナンバーサイズとなったNCロードスターのトランクサイズは、幅1200×深さ450×奥行540mm、容量150リッターで歴代ロードスター最大の収納力を誇り、8.5型サイズまでのキャディバッグ一つをきっちり収納できた。
ちなみにNB型ロードスターと共通パーツも多い、ユーノス・ロードスター(NA)のラゲッジスペース容量は124リッター。これはトランクにスペアタイヤとバッテリーを搭載しているため。それでも、口径の大きくない細身のキャディバッグで、ドライバーなどウッド類を抜いて別々に積載するという条件付きなら、ぎりぎり収納できるかもしれない。
このように、クルマ好きの“ぼっち”ゴルファー最高の相棒とも言えるロードスターだが、2015年から発売されている現行マツダ・ロードスター(ND)は、グラマラスなボディが災いしてか、3ナンバーサイズながら、トランクの開口部が狭く、トランク容量自体も小さくなっており、シリーズで最もキャディバッグの積載が難しいモデルと言える(ドライバーなどを抜いて)。
ロードスターのようなクルマでゴルフ場へ向かう人は少ないだろうが、ゴルフ場までのワインディングでスポーティな走りを楽しむなら、やはりトランクにキャディバッグが積めるほうがいい。
ヤングタイマー的な価値で人気の初代NAロードスターだが、ゴルファーにとってはキャディバッグの積載に余裕があるNB型やNC型が狙い目と言えるかもしれない。
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